ヤキモチ
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「はぁ…」
溜息しか出てこないのは、首領に言われた言葉と言う任務の話だ
「探偵社に行って何が出来るというの」
うちの首領は何を考えているのか分からなくなる時がある
ポートマフィアもそうだが、探偵社も異能力者の寄せ集めだとは聞いたことがる
だけど、其れだけでは何もならないのもまた事実だ
一介のたかだか構成員のあたしが行った所で何もできるはずがないと言うのに
「どうかしたのかえ」
「姐さん。お疲れ様です」
「随分と浮かぬ顔をしておるの」
「首領に、明日探偵社に出向して欲しいと頼まれまして」
「其れはまた」
「仕事の話だと首領は言っていましたが、内容までは教えて下さらなくて」
「そうじゃの。探偵社に出向と言うのなら鴎外殿でもきっと話していたじゃろうに。其れを話さぬということは大した仕事じゃないんじゃろ」
大した仕事じゃない?
「明日なのじゃろ?お主の他に言われてる奴はおるのかえ?」
「いえ。其れがあたし1人だと」
そう言うと何かを考えこんだ姐さんは
「成程の。鴎外殿も其れでは分かりにくすぎるの」
「どういう」
「其の儘の意味じゃ。とりあえず明日はお主1人で向かうがよい」
首領も姐さんも肝心なことを教えてはくれないんだから。なんて思っていると
「お主はまだ太宰が好きなのかえ」
「好き。だと思います」
「ほう」
「あの人が1人であたしの前から姿を消して2年。生存しているのかどうかすらわかりません。そしてこの携帯に入っている連絡先ですら使えるのかすら分からないのです」
「そうか。中也なら何か知って居る筈なんじゃがのぉ」
「中也君…ですか」
「そうじゃ。あの太宰が一時捕まっていた時に会っているのは芥川と中也だけじゃしの」
!?何、それ…あたしそんなの聞いてないし
知ってたらあたしは太宰さんに会いに行けたかもしれないと言うのに
「お主の考えてることがよく分かるからのわっちも中也も。じゃからお主には言わなかったのじゃろ」
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