ハロウィン
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「10月31日は?」
「ハロウィンですね」
「そう。茉白ちゃんの通っている幼稚園ではやっているのもハロウィン。茉白ちゃんはここでハロウィンをしたかったのだよ」
「「あぁ」」
「決定事項は茉白の描いたこの絵。だけどね!」
そう乱歩君が見ているのはあたしの描いたハロウィンの絵で
「茉白ちゃんが仮装をしたら可愛いでしょうね」
「ましろかわい?」
「勿論さ。茉白ちゃんは何を着ても可愛いんだろうねぇ」
「??」
「そうだね。でもまぁ、当日までに必要なものは簡単に揃うだろうから、洋服だけは与謝野さんと見に行っておいでよ」
「あきちゃんと?」
「そ。ハロウィンで着る洋服はね。“仮装”って言って普段着ない様な服を着るんだよ」
「そうなんだ!」
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ハロウィン当日
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幼稚園がお休みの土曜日の朝から探偵社ではソワソワとしていた
社長は仮装はしていないものの仮装をした茉白を抱えて出社してきているのだ
「おはようございます」
「やっと来たねぇ」
茉白の着ていた
そして、靴下も、靴も総て全身アリスの衣装に身を包んでいたのだ
「ましろかわいい?」
「うん。可愛い。可愛すぎるねぇ」
「これは社長が外套を着させてくるわけだね」
そんな中、晶ちゃんが近くに来てくれて
「練習した奴、言えるかい?」
「「練習?」」
其れは乱歩さんにも予想できなかったようで
「おかしくださいっ」
「お菓子?」
「茉白ちゃん。昨日わたくしと一緒に言いましたでしょう?」
「あ…っ」
先にい後から言う言葉を言ってしまったあたしはしょんぼりとしていて
「茉白ー?」
「ふぇ…」
「だいじょーぶ。何も僕たち訊いてないよ?ナオミと練習したの出来るでしょ?」
周りを見ると、皆何もなかったかのようにしてくれていて
「と…トリック…オア…トリート!」
そう言った時に、お菓子を入れてくれた晶ちゃんとナオミちゃん。後はお兄ちゃんたち
その後は、乱歩君やパパからもお菓子を貰って、探偵社の皆と一緒に、貰ったお菓子でパーティーをしたあたし達
「寝ちゃったねぇ」
「ですが乱歩さんが予想以上にお兄ちゃんをしているとは思いませんでしたけど」
「まぁ、此れだけ年も離れてるしねぇ」
「茉白はどうした」
「寝ちゃってる」
「そうか」
「人見知りの激しい茉白がこんなに直ぐに懐くのも珍しいけどね」
「へぇ。何時か彼氏を作ったら乱歩さんたちの方が手ごわそうですね」
「当然だね。暫くは作らせないよ」
翌日。ここ最近は幼稚園から探偵社に来ることも増えてきているあたしは今日も幼稚園のバスから降りたのは探偵社の前だ
「あら茉白ちゃん。お帰りなさい」
「ただいまっ」
出迎えてくれるのはうずまきの給仕の女の人で、乱歩君か晶ちゃんが来てくれるのをうずまきで待つことになっている
「今日は何をして待って居るの?」
「きょうはねー」
幼稚園のバックから取り出したのはパパと乱歩君と晶ちゃんの似顔絵だ
「あら。可愛い」
「もうちょっと、おえかきする」
「いいわよ」
カウンターではなく、いつもソファーに座らせてくれる給仕さんは
入り口からは何時も見えないように座らせてくるのだ
「後でいいもの持ってくるわね」
「うん」
お絵描きの途中をしているといつも決まってある時間になると来てくれるのはどちらかだ
「おや。茉白ちゃんではないか」
「おさむくん」
「わるいねぇ。今日は2人共今仕事で来れないからと私になってしまったのだよ」
そう言われても、過去にもそう言われたことがないのも事実で
「やだ。らんぽくんたちまつの」
「あ、でも今乱歩さんの席が空いているということは、茉白ちゃんが其処に座れるということにもなるのだよ?」
「あ…」
治君が来たということもあって、目の前にはプリンが置かれたあたし
「わぁいっぷりんだ!」
「どうぞ」
お絵描きを中断して、プリンを食べ始めたあたしの隣では珈琲を治君が飲んでいて
「本当に美味しそうに食べるねぇ」
「おいしいもん!」
プリンを食べ終わらせたあたしの口を拭いた直後に入って来たお客さん
「あら。お帰りなさい」
「うん。茉白~」
「らんぽくんだ!」
「太宰が来てたんだ」
「えぇ。ですが茉白ちゃんにやだと言われてしまいましてね。無理矢理探偵社に連れて行ってもと思いまして」
「だろうねぇ。でもね茉白」
「んー?」
ソファーから降りる前に描いた絵をバックにしまってから降りようとしたときに太宰君に降ろしてもらって
「太宰や国木田。探偵社の人間だったら一緒に帰って来ることも増えるから明日からは其れの練習ね」
なんて言われてしまった翌日、国木田君のお迎えから練習が始まったのは言うまでもない
(初日は国木田君に無理矢理探偵社に連れて帰らされて大泣きをした茉白ちゃんでした)
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