ハロウィン
お名前をどうぞ
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ある日の探偵社の中では社長がソワソワしていて
「社長?どうか…」
「いや。何でもない」
何でもないという割には大分前からソワソワしているのだ
「社長~また茉白に何か言われたでしょ」
「う…っ」
「茉白?って誰なんですか?」
「そう言えばよく名前は出ますけど、見た事無いですよね」
「だって、社長連れて来てないもん。茉白を預けてここに来てるし」
「「預ける?」」
そんな最中、ある1台の小さなバスが探偵社の前に止まったのだ
「珍しいですね。あんなバスがここに止まるなんて」
「あれに茉白が乗ってるんだよ」
「「はい!?」」
手を振った子供は其の儘このビルの入り口に入って行ったのを見た乱歩が
「仕方がないなぁ」
そう言って嬉しそうに探偵社を出たということは迎えに行ったのだろう
あっという間に戻ってきた乱歩の手は小さな女の子が握って居て
「ら…乱歩さん?その子供は…」
「茉白だよ」
初めて見た大勢の大人を他所に乱歩の後ろに隠れてしまったのは紛れもなく社長の娘でもあるでもある
「おにいちゃ…」
「怖くないって言っただろ?」
「いっぱいいる…」
「人見知り…ですか?」
「其れもあるかもしれない。茉白はね基本僕たちが誰かしら家にいる時間帯に帰って来るから此処にはほとんど来ることなんてないんだけど今日は与謝野さんも僕も社長も皆探偵社だからさ」
なるほど~なんて言っている人達を他所に
「パパ…」
「社長もいるよ。訊いてきてご覧」
「「訊く?」」
「何を訊くのですか」
「社長室に行けば分かるよ。但し、音を建てたら茉白が黙るから静かにね」
茉白が社長室に入ったのを確認した後、耳を壁に当てて訊いている探偵社の極1部の人間、訊いていないのは、乱歩、晶子。太宰に国木田だ。
「パパー!」
「帰ったか」
「うん!あのね!」
「何だ」
「はろうぃん、ましろもやりたいっ」
「ハロウィン?」
「うん!」
「珍しいな。茉白がそんな事を言ってくるとは」
「みんながおもしろいよ。っていうんだもん」
「乱歩に訊いてみろ」
「はーい」
「その前に幼稚園の制服を着替えなさい」
「はーい」
いつも通りに着替えて探偵社の皆のいる方へ行くと丁度乱歩君が出て行ってしまった後だったようで
「あれぇ?らんぽくんは?」
「警察からの依頼に向かわれてしまいましたが」
「えーー」
そう言ったあたしにムスッとしたらしい金髪眼鏡の男の人は万年筆を折っていて
乱歩君の席に座って白紙の紙を使ってお絵描きを始めたあたしに
「おいっ其れは!」
クドクド言われたあたしが涙目になった時に
「たっだいまー!…って何で茉白が泣いてんの?」
「らんぽく…」
「あぁ。お帰りなさい。乱歩さん」
自分の席まで戻って来た乱歩君は
「あぁ。茉白は上手だねぇ」
「あきちゃ…」
「何故彼女に怒らないのですか」
「この白紙の紙は茉白専用だよ。ここに来て何もないとつまらないだろうって社長と僕からね」
「おえかき…」
「してていいよ。然もファイルにちゃんと名前が張ってあるじゃないか」
白紙の紙が入っているファイルには茉白専用と書かれているのだ
「ありがとうっ」
椅子から降りて別のソファーで書こうとしたあたしを乱歩君の椅子の隣に持ってきてくれた新しい椅子に座らせてくれた乱歩君は
「ここで描いてていいよ」
「わぁい」
お絵描きを始めると奥からパパが出てきて
「乱歩は居るか」
「ん~?」
「ちょっといいか。茉白からの頼みなんだが」
「いいんじゃない?茉白がしたいんでしょ」
「あぁ。どうも幼稚園の間ではやっているらしい」
「へぇ」
「らんぽくん。みてみて!」
あたしの描いた絵を見て
「ハロウィンって31日だっけ」
「そうですが」
「社長。決定ね!」
「そうか」
「何が決定なんですか?乱歩さん」
「ん~?」
あたしの絵を覗き込んだ背の高いお兄ちゃんは
「あー。成程。そう言うことですか」
変わった髪の毛をしたお兄ちゃんも金髪の優しそうなお兄ちゃんもオレンジ色の髪の毛をしたお兄ちゃんたちも分かって居ないのに
「なーにが。成程だと…!」
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