1週間後

「ね…ねぇ」

「何だい？」

「やっぱり…怖い」

「大丈夫だよ。昨日社長と乱歩さん其れに与謝野さんに会って来たばかりだろう」

うぅ…

3日前治さんと帰ってきて
必要なものだけを持って帰ってきたのはいいけれど
荷物も少ないが、あたしを縛り付けるためにと指輪と婚姻届けを持ってきた治君
そして、社長と乱歩さん。あきちゃんが非番で家にいると言った昨日。
社長たちに会っておいた方がいい。そう言った治君と一緒に行って来たのだ

「社長。実は」

あたしの証人の欄に社長の名前か乱歩さんの名前が欲しい。そう言った治君

「太宰の所には誰を入れるつもりだ」

「太宰。ポートマフィアに証人の欄を貰うのは危険だ
太宰の所に社長の名前を貰え。和泉の所には僕が書いてあげるよ」

「でも…」

「たかが証人だ。和泉にも僕にも何のデメリットも無ければメリットもない。
なんて思うな。和泉が探偵社にいる事。其れだけで十分なメリットだ」

「え？」

「そうだねぇ。1週間分の仕事が溜まっているんじゃないかい？
和泉が家出なんてするから。国木田と敦は天手古舞（てんてこまい）さ。
なんせ、今まで和泉が出してた報告書の作り方を真似しようとして必死にやってるんだから」

「へ？」