家出
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「ずっと、嫉妬していたことには気づいていた。だけれど、どこかで和泉は離れない。そう思っていたのは紛れもない私だ」
「だ…」
「だが、悪いが。私には和泉を手放してやれるほど出来た男でもない」
「!?」
「私の所に帰って来てはくれないかい?」
「いいの…?」
「ん?」
「あたしで…いいの?」
「!!勿論だとも。私の隣は和泉だけのものだ」
じゃあ
「あの女の人は…」
「生きているよ。と言うよりも一緒に入水なんてしていないからね」
「!?」
だって、あの時国木田さんは太宰さんが女の人と入水したって…
「国木田君を使って試したのだよ。そして、彼女は探偵社の新しい事務員の人だ」
そう…なの?
「その話はもう、終わりだ。私たちも明後日には帰ろう」
明後日?明日では無くて?
「久々に、
「大丈夫?」
「構わないよ。其れよりもちゃんと私の隣にいるのだよ?
他の女の人に声を掛けられてもだ」
そう涼しい顔をして言って来た太宰さんにムスーッとして顔を背けようとしても
あたしの頭に手があって目の前には太宰さんの上半身だ動けるはずがなかった
「其れと、いつまで他人行儀に私の事を太宰さんと言っているつもりなのだい
私の名前くらい分からない和泉ではないだろうに
其れに私が一体いつ呼び方を苗字に戻せと言っただろう。」
あ…
「和泉もいずれは、太宰になるのだから私の呼び方が苗字では可笑しいだろう」
ケロッと言って来た太宰さんに顔が真っ赤になるのが分かったあたし
「そんな和泉も可愛いね」
「か…!?かわ…!?
揶揄わないで…っ」
「揶揄ってなんていないよ。和泉は何時だって可愛い私の恋人だろう」
「ぁ…」
フフッと笑った太宰さんは
「そうやって新しい表情を見られるのならもっと早くに言っていれば良かった」
「!!」
恥ずかしくて顔を埋めると
「他の男にはこんな事してはいけないよ」