8話
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お兄ちゃんたちと一緒に寮に帰ってきたあたし達
「敦君」
「何です?乱歩さん」
「一寸だけ。一寸だけ太宰と2人きりにしてあげな」
「良いんですか?」
「大丈夫だよ」
2Fの寝室に行くとベッドに腰かけたお兄ちゃんと一緒に座ったあたし
「茉白」
「お兄ちゃ…」
「怖かったかい?」
「うん。織田さんの時と同じことが置きそうな気がして」
「そうか」
「あの時と同じ、何もできないまま今度は乱歩さんを助けられないまま」
「茉白」
「お兄ちゃん?」
「1つ教えてあげよう。私も乱歩さんも茉白が守らなくてはいけないほど軟な男ではない」
分かってる。其れは分かってるんだけど
「でもあの杉浦君がやったことは茉白に恐怖という名の事をフラッシュバックさせるほどだったとはね」
ビクッとしたあたしに
「ポートマフィアにいたころも今も茉白は優しすぎる。茉白自身ではなくて私や他人に対してだ」
「優しい?」
あたしが?そんなこと、思ったことも無かった
「そう。優しいよ茉白は。だから今でもそんなに織田作の事で苦しんでる。私が後悔したのは茉白を織田作の死に目に合わせてしまった事だ」
「…っ」
「もしも、会わせなければ茉白は今でも織田作が生きていると信じていたのだろう?」
「え?」
「織田作が大好きな茉白には織田作が死んだことが受け入れられないのだよ」
「ぁ…」
「織田作はね茉白の気持ちには気づいていたよ。当然私も安吾も」
「!」
「だけどね。織田作があの時何で茉白に大事な妹。だなんて言ったのかなんて私にも分からない。でもその前に織田作に会った茉白になら分かるはずだよ」
あたしになら分かる?
「あの歩道橋で戻れとそう言われたのなら織田作は茉白の気持ちには答えられないけれど生きて自分じゃない誰かと幸せになって欲しかった。
きっと織田作はあの店や孤児たちが殺されてしまった時には覚悟もしていたんだろう。あぁなってしまう未来が予測で来ていたのかもしれない」
「…っ」
「織田作の事を忘れろ。とは私には言えない。だけれど茉白ももうそろそろ前に進む準備をした方がいい。
茉白が探偵社では乱歩さん。ポートマフィアでは中也や姐さんに心を開いた。どちらと幸せになっても今の学校の人たちと付き合うことになっても、私は何も言わないよ」
「…」
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