7話
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「もしかすると山際先輩は捜査していたマフィアに殺されて…」
「茉白の為に言っておこう」
「へ?」
「なんであの女のために言う必要があるんだよ」
「確かに。太宰さんってそんな感じに見えないのに」
なんて言われてしまった。7年間同じことを言われていたのだから当たり前か
「茉白いいね。怖ければ耳を塞いでいてもいい。私の服を掴んでいても構わない」
「どういう」
「うん」
お兄ちゃんは杉本さんたちの方を見て言いのけたのだ
「違うよ」
「え?」
「ポートマフィアの報復の手口は身分証と同じ。最後まで厳密に決められているの」
「「!?」」
「そうだねぇ。まずは裏切り者に敷石をかませ後頭部を蹴り顎を破壊」
「うぅ…っ」
思いだしちゃった…お兄ちゃんや中也君が昔よくやっていたポートマフィアの報復…
「激痛に悶える犠牲者を引っ繰り返し胸に3発」
震える手でお兄ちゃんの外套を掴むと
「うーっ」
「確かに正確にはそうですが」
「この手口はマフィアに似ているがマフィアじゃない。つまり…」
「犯人の偽装工作」
「偽装の為だけに遺骸に2発も撃つなんて…ひどい…」
ブーーッと急に言った乱歩さんに驚かされてしまったが
「はい時間切れー。駄目だね。名探偵の僕にはやはり遠く及ばない」
「ですね…。少なくとも刑事さんの部下が全員乱歩さんより優秀だというのは、間違っていると証明されましたね。乱歩さん」
「いい加減にしろ!さっきから訊いていればやれ推理だのやれ名探偵だの其処に居る小娘もそうだが通俗創作の読みすぎだ」
「でも、刑事さんはこういいますよね。事件の解明は即ち地道な調査、聞き込み、現場検証。だってね。でも、乱歩さんは既に犯人も」
「茉白。其処まで。まだ分かってないのー?」
そう言われて泊ったあたしとそう言われてしまった刑事さん
「ちぇーー」
「名探偵は調査なんかしなーいの。僕の能力【超推理】は一目見れば犯人が誰でいつ、どうやって殺したか瞬時にわかるんだよ。
のみならず、何処に証拠があってどう押せば犯人が自白するかも、啓示のごとく頭に浮かぶ。僕は異能力者だからね」
クスクスと笑っているあたしに
「異能力者?」
「獄寺、訊いたことあるか?」
「ねぇな」
「だよなぁ」
なんて話をしている男どもを放置していると
「職業柄異能力者の存在は俺も知って居る」
「あら。御存じでしたか」
「だが、そんな便利な異能力が在るなら俺達刑事はいらねぇじゃねぇか」