7話
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「じゃ茉白。寮に1度行くんでしょ」
「行きます」
「そんじゃ、行こっか」
「はーいっ」
乱歩さんの後ろについて歩いていると
「あそこ迄距離を近づけて歩いているのを見るのは」
「確かに、太宰と乱歩さん位しか見たことないな」
なんて言っている声が聞こえてきて
「言いたい放題言われてましたけど」
「其れよりも茉白だ。平気じゃないだろ?黒蜥蜴のあの白髪のおじさんが言っていた相手は茉白の事だ。
他の連中は気づいていないけど、僕はすぐに気が付いたよ。其れにあの時茉白は震えていた」
「流石は乱歩さん。あの人に昔はよく太宰治の妹の癖にとか、言われていましたし幼かったあたしを殺しにかかってきたのもあの人です」
「な!?」
「でも、毎回其れを阻止してくれてた人がいるんです。あんな世界でも。そしてあたしに闇の中にいるよりも光の下にいる方が似合うと言ってくれたのがあの時乱歩さんが止めてくれた方です」
「なるほどそういう事か」
??
「茉白が心を開いていない理由はきっとポートマフィアが原因なんだろ。そして、心を開く理由もまたポートマフィアと太宰というわけだ」
「?」
頭に疑問が浮かんで居る中寮についたあたしは乱歩さんを外で待たせるわけにもいかなくて中に入って貰っている
そんなにこの部屋を開けているわけでもないのだけれど
「あれ?こんな物あったっけ?」
テーブルの上には電気圧力鍋が置いてあってしかも、めっちゃ高そうなやつが
「怖くて使えない…」
そう言って普通にな紅咖哩を煮込んでいる間に
「茉白?」
「お兄ちゃんが急にいなくなっちゃわないかな…」
「大丈夫だよ。太宰は茉白を置いてどこかに行くなんてことはしないよ。茉白のたった1人の兄で家族だ。
探偵社だって同じだ。僕だけじゃない国木田も与謝野さんも茉白の兄や姉で家族だ」
あ…
「誰も茉白から離れて行ったりなんかしないよ」
そう言ってくれた乱歩さんの御蔭で少しだけ心がすっきりしたように感じたのは内緒だ
「鍋、噴きこぼれるよ」
そう言ってくれた乱歩さんの言葉に鍋の方に行くと本当に拭きこぼれそうになって居て灰汁取りをした後ルーを溶かしていく
織田さんが好きだった咖哩には遠く及ばないけれどお兄ちゃんが食べてくれるといいな
「太宰の事だ。完食するよ」
「本当?」
「勿論。食べきれなかったらどうせ、探偵社に持ってくるさ」
そっか