5話
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電車に揺られて、東京へ向かっている最中は座りながら本を読んでいるのが1番だ
東京に付けば、もうすでに人ごみの山だある学校の前に着くと
「ここかぁ」
着いたと同時に集まり始めた人たち
「男子の制服の方が良かったなぁ」
なんて言っているあたしに
「あれ?」
「見た事無い人ですぅ」
なんて言われてしまった
「あれじゃないか?例の言っていた“転入生”」
「そっか!」
入らない事には何もならないか
学校の中に入ると職員室にすぐに向かうと
「失礼します。今日からお世話になります、太宰ですが」
「おぉー。横浜から来ると言っていたからもう少し時間がかかると思っていたが登校時間に間に合うとは流石だな」
「そうでもないですよ」
「そう言えば煙草の匂いがするな」
「そうですか?」
知って居る。だって織田さんの煙草の匂いだもの。織田さんと一緒に居て、この煙草の匂いが付かないはずがない
「気を付けろよー?うちの風紀委員長は煩いぞ?」
「はい」
口うるさいのが風紀委員長にいるんだ?面白いじゃない
「まぁいい。教室に案内する」
「お願いします」
諸々の手続きを社長とお兄ちゃんでやってくれていたらしくスムーズに終わり教室に案内されると
色々と濃そうなメンツが揃っているクラスに配置されているようで
「クフフフ」
「大人しそうな女じゃねぇか」
「でも、可愛いよな」
なんて言われているのも聞こえてる
「挨拶を頼む」
「太宰茉白です。横浜から来ました」
席をおしえてもらうと、ヘタレそうな男の子の隣で
「ハルもツナさんの隣が良かったですぅ」
「まぁまぁ、ハルちゃんその内変わるかもしれないから」
「そうですけどぉ」
「10代目の隣だなんて」
10代目?なんかの組織なのかしらなんて思っていると
「今日の1限は俺だからなー。太宰に質問があるやつもいるだろうからな自習とする」
そう言った連れてきてくれた先生によっしゃあ!と騒ぎ始めたクラスの人間。本当に残りの2年過ごせるのかな?
先生が出て行ってすぐだった
「ねぇねぇ」
「はい?」
「太宰さんは何人家族?」
家族ねぇ
「お兄ちゃんとあたしの兄妹2人。だけど、お兄ちゃん的な存在の人が。3人。お姉ちゃん的存在が1人いる」
「え?」
「親の顔なんて覚えてなんかいるはずがないもの。物心ついた時にはもうすでに2人だけだった。そして、あたしを家族だと思ってくれている人たちはお兄ちゃんの職場に入るから」
「そうなんだ」
色々聞かれているうちに先生が入ってきたことに気が付いた
「好きな食べ物は?」
「茶碗蒸しと
咖哩はあの人が好きな食べ物だ。ただし、あの人は辛口の咖哩を好んで食べるけど、あたしは割と甘めなのが好きだ
「え、じゃあ嫌いな食べ物は?」
「肩の凝る会食会の食事」
「そうしたら、そんな生活になったり食べることがあるの」
「まぁ、いろいろと」
紅葉様と一緒に食べに行く食事が大体が会食界のめっちゃくちゃ肩の凝る食事会だったのを覚えてる。
色々と訊かれているうちに先生も出て行き周りも静かに鳴ったところで携帯を開くと
着信を知らせていた合図があって然も相手はお兄ちゃんだ
席を立って教室を出ると誰もいなさそうな屋上に向かいながら電話を掛ける
「もしもーし」
「お兄ちゃん?何か用事でもあった?」
「“織田作”の写真。持って行っただろう?」
「うん持ってきた。だってあの時、最後に一緒に撮ってくれた写真だもの」
「そうかい。そうそう、報告だ」
報告?お兄ちゃんからあたしにする報告なんて何かあったの?
「例の虎の少年を発見した」
!?
「意味が分かるね?」
「まぁ、なんとなく」
「今日中には片が付く。彼は“探偵社”に入れる」
「そっか。まぁ、お兄ちゃんの事だから大丈夫だろうけど気を付けてね」
「勿論だとも。学校生活を楽しむのだよ」
「うん」
教室に戻ってもどうせ中途半端な時間だ。此の儘屋上で時間でも潰そうかな
「ねぇ」
!?
「誰?」
「其れはこっちの台詞なんだけど」
喋り方は昔のお兄ちゃんにそっくりだ。中也君と会った時のお兄ちゃんの喋り方に
「あぁ。会ったのは今が初めてですね。今日転入してきた太宰です」
「へぇ。君が。転入初日からサボるなんていい度胸をしてるじゃないか」
「別に好きでサボったわけでは無いですよ」
「へぇ」
チャイムが鳴ったのを確認すると
「じゃあ、失礼しますね」
屋上を出ると教室に戻ると丁度先生も出て行った後の様で
「あ、戻ってきた」
「1時間丸々いないなんて驚きだよな」
「ごめんなさい。兄からの電話だったの」
「転入初日から電話なんて心配性なお兄さんだね」
「そうだね。あたしもお兄ちゃんしかいないからさ」