4話
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「いずれにしても、相手の正体がわかるまでは警戒しておいた方がよさそうですね。誰がいつ狙われるか分からない」
「佐々城さんも安全な所に匿わないと」
「其れは許さんぞ。太宰」
「何で?」
「護身安全のためと言いくるめご婦人を自分の部屋に囲い連日連夜に及んであーんなことや、こーんなことやそんなことまで…」
「待った。国木田君。私君が想像しているようなことは何もないけど」
「は?」
「だーから。初日に泊めた時も私は織田作と隣室で休んだし茉白が佐々城さんと一緒に寝ていたのだから当然指一本触れていない。
幾らなんでも殺されかけた日に口説くのも非常識でしょう。手強い先輩の目もあるし、まぁ、国木田君が勘違いしていたのは知って居たし、面白いから放置してたけど」
「そう言えば、お前は一緒に」
「嘘に決まって居るでしょう?」
まさか、嘘だなんて思っていなかったんだろうなぁ…。なんて呑気に思っていたくらいだ
「国木田君は随分と佐々城さんが気になるみたいだけれど佐々城さんはどんな男性が
「た、傾向ですか?私が男性に傾向を求めるなどおこがましくて大変恐縮ですが、その…理想に燃え何かに打ち込む男性などとても素敵だと思います
そう言えば茉白さんも好きな男性の傾向はあるんですか?」
「そうですね。あたしの好きな男性の傾向は包容力があって、面倒見が良くて優しい人ですね」
「まーだ、アレを好きだなんて言ってるの?もう4年もたつと言うのに」
「仕方がないでしょう?其れだって、未だに恐怖でしかないよ。あの人が殺されかけたあの日から。でも佐々城さんの傾向は完全に国木田さんの事ですよね」
「まぁ、少々歪んではいるが見た通り彼は理想に生きる高徳な人だ
そのせいか理想の女性も大変なことになっているけど、読んでみる?」
そう渡したのはいつ取ったか分からないが理想と書かれている国木田さんのメモ帳でもある。然も、その国木田メモを呼んだ佐々城さんに
「国木田様」
「はい?」
「此れは無いです」
とあっさりと玉砕してしまったのだ
ピピピと鳴った携帯に吉報が入ったのだ
「あーっはっはっは。駄目だね皆。僕がいないと真面に捜査1つ出来ないんだから」
探偵社に帰ると何時かの訊いた声が聞こえてきて
「乱歩さん。九州の事件は如何したのです」
「あれねぇ。死体を一目見たら犯人と手口が分かったから。さっさと解決して帰って来ちゃった」
ん?織田さんを止めてくれた時、もうちょっと真面目そうな感じで話してたのにやっぱりあの時の人とは別の人?
「訊いたよ国木田。たかだか爆弾1つに天手古舞らしいじゃないか。ダメな後輩を持つと苦労するねぇ全く。お陰でこっちは九州観光も出来ずとんぼ返りだよ。温泉玉子食べたかったのに」
「すみません。ですが、乱歩さんの力が必要なのです」
「僕の力が?」
そう言った男の人の声は確かにあの時と同じ声だ
「はい。本来であれば我々だけで解明すべき事件なのですが、力及ばず、乱歩さんにご助力をお願いしてしまい申し訳ありません」
そう言った国木田さんの後に後ろにいたあたしを見てニヤリと笑った男の人
「っしょ―――がないなぁ。全く!いや、そう恐縮することはないよ国木田。それと云うのも僕が有能すぎるのが悪い!僕の【超推理】は世界最高峰の異能力だからね頼っちゃうのも仕方がないよね!」
そう言った男の人は笑いながら国木田さんの肩を叩いていて
「全くおっしゃる通りです」
「国木田君。大丈夫?我慢してない?」
「太宰。乱歩さんに資料を」
「あ、はい。どうも、新人の太宰です。よろしくどうぞ」
「あぁ。訊いてるよ。頑張って事件を見つけてね。解決は僕がやるから」
資料に目を通しながら男の人がお兄ちゃんに目を掛けると
「新人君。太宰だっけ?……」
そう言った男の人はきっとすでに見抜いているんだろう。お兄ちゃんとあたし、そして織田さんの前職位
「はい」
「4年前。君に似た女の子を見た」
「!?」
「其れが君だろう?新人君、太宰の…妹…だよね。彼は助かっただろう?」
「ど、どういう事です?」
「お久しぶりですね。あの時は大変お見苦しい所をお見せしてしまいました。貴方があのお医者様を連れて来てくださっていたのですね」
「いや。あの時の僕の言っていたことは本当だっただろう?」
「はい。あの人は、行った先で殺されかけました。敵のボスは亡くなって居ましたが。でも、あなたのおかげで今の彼があるというのも事実ですから」
「そうか。太宰兄妹君たちの前職は?」
その男の人はあたし達に急に前職はと聞いてきたのだ
「学業を終了してからは特に何もせずぶらぶらとしていましたが」
「あたしはまだ学生ですよ。一応は」
「そうか、なら善いんだ。じゃ、頑張ってね」
そう言った男の人は何事もなかったかのように資料を机に並べ始めた