4話
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奥にずれてくれたお兄ちゃんの隣に座ると
「随分と仲がよろしいのですね」
「そうですか?他の人たちは分かりませんが今のあたしには兄しかいませんから」
そう言ったあたしの隣では珈琲を飲んでいてあたしも隣で紅茶をお願いする
「ま、国木田君は仕事の鬼だからねぇ。何しろ寝る前に毎日2時間手帳の再確認と追記作業をしているらしいよ。
然も12時頃で約束すると前後の10秒の誤差で到着するらしいよ」
「鉄道列車みたいな話ですね」
「だろう?」
「まぁ、そうなのですか?」
「頭の中に働きアリでも飼っている…」
「こら太宰!仕事をさぼるな。そして俺の話を女性を口説く
「痛っ何をするんだい。国木田君。あれ?なーんだ。国木田君いたの」
「気づいていたでしょう?お兄ちゃんは。後ろに国木田さんがいるということに」
「居たの?ではない分かってて続けただろう。探偵社の緊急事態に会議をサボってお洒落
「お洒落逢引羨ましいの?」
「羨ましくない」
「羨ましいんですね」
「なら、茉白とお洒落逢引でも」
「お断りします。彼女は、犯人に殺されかけ、心に
お兄ちゃんは彼女の警護をしつつ心の
それに逢引をするのなら、あたしは織田さんとしてきます」
「まぁ経験上辛い目に遭って、傷ついた女性と言うのは、優しさと笑顔と包容力で落とせる
茉白のお願いなら織田作は断らず一緒に逢引してくれそうだねぇ」
「最後ので台無しだ。しかし何故、織田の事はそんなに」
「5年前からずっと片思い中なんです」
「フラれているくせに」
「そう言うこと言わないでよぉ」
国木田さんはきっと最後のは誰の事を言っているのかはきっと分かって居ないだろう
「まぁ、最後のは茉白の事だけれどね」
「何?そんな男がお前には居るのか」
「彼の優しさに触れることも彼のような包容力のある人にも出会えない。国木田さんには分かりませんか?織田さんの事ですよ。あたしとお兄ちゃんが話していることは」
「そ、そうか。だが軽佻浮薄が服を着て歩いているようなお前に出番があるのか?其れに彼女ほどの美人であれば恋人くらい入るだろう」
「そう思うから、国木田君は国木田君なのだよ。訊けば佐々城さんは親類もなく頼れる親しい人もいないそうだよ。そしてその恋人と少し前に別れたとか。だから国木田君」
そう言ったお兄ちゃんは国木田さんの方を向いて
「いけるよ」
「なにがだ。いいか太宰。俺が此処に来たのは、朝の会議をサボったお前に状況を説明してやるためだ
次サボったら太宰が自殺した時、迅速かつ適切な処置をして蘇生させるからな」
「状況なら分かってるさ。爆弾を仕掛けた蒼の使徒の目的は“探偵社潰し”だ」
「最新情報だ」
「最新情報?」
「あぁ。誘拐犯の運転手を軍警が聴取した際の供述記録が届いた」
!?
「奴は廃病院に失踪者を監禁し、逃亡防止用の瓦斯を仕掛けたことを認めたそうだ。ただし、認めたのはそこまで隠し撮りの監視装置を仕込んだ覚えはないと言っている。奴がこの期に及んで嘘をつくとは考え難い。つまり」
「犯人は少なくとも2人居るって訳だね。誘拐した奴と撮影した奴」
お兄ちゃんの言うことが正しいとすれば
「前者が運転手で後者が蒼の使徒。と言うわけですか」
「恐らくな」
「あのう」
あたしたちの会話を訊いていた佐々城さんがソロっと声をかけてきて
「このようなお話、部外者の私が訊いていてもよろしいのでしょうか?探偵社の捜査機密ですとか、関係社外秘などに抵触するのでは」
「佐々城さんは被害者だし立派な関係者だよ。気にすることではない。でなきゃ規則の鬼たる国木田君が君の前で説明を始めたりしない。」
「俺は別に規則に厳しいわけではない。普通だ」
まぁ、確かに規則に煩いのは煩いと、思ってしまう事もあるが
「ね?こんな風に偶に素敵な
「普通だ」
「………御免。普通だね。うん」
「そう言えば、佐々城さんが大学で教えてるのって」
「社会心理学です」
社会心理学?
「それはいい」
そう言ったお兄ちゃんに対してよく分かって居ないのがあたしだ。お兄ちゃんの隣から国木田さんの所へ行くと
「珍しいな。いつも太宰に引っ付きムシの様なお前が此方へ来るとは」
「特段意味はないですよ。説明の続きが聞きたかっただけなので」
「そうか。では続ける。
その結果を見せてもらうと特段怪しい情報は何もない
「情報を見る限り奴は裏社会などとは何の接点もない、ごく普通のタクシー運転手だったようだ。犯罪経歴も怪しい交友も無い。そんな奴が単独で誘拐を思いつき臓器密売組織の調達人に渡りを付けたとは考え難い。奴に臓器売買と言う儲け話を伝授した奴がいる」
それを訊いていたらしいお兄ちゃんたちは
「ぜひこの事件に関するあなたの意見を訊いてみたいね」
「お兄ちゃん!?」
「すみません。差し出がましいとは思いますが、先ほどから伺っていた蒼の使徒なる人物ですが、かの蒼色旗の
「軍警の現場解析班に依ると、【蒼王】が爆発現場で死亡したことは間違いないそうだ。
彼らの解析技術は確かだ。それに