4話
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仕事の帰り、お兄ちゃんとあたしは“ある場所”に来ていた
「ここが、臓器密売人が取り引きに使っていたっていうビルだよね」
「あぁ」
中に入ると
「…っ」
「茉白。大丈夫かい」
「何とか。こういう場所は織田さんを失いかけたあの場所を思いだす」
「そっか」
「壁が黒焦げだね」
「ここは嘗て蒼き王が自爆した場所だね」
「蒼色旗のテロリスト事件で有名なあの蒼き王だね」
「そうだ。国や企業の施設をいくつも爆破したテロリスト。蒼の使徒って名前を訊いた時から、なんとなく蒼き王に関連がありそうだとは思っていたけれどね」
「蒼き王は最後に自爆したと、あそこにいた時に訊いていたけれど、此処がそうだったんだ。確か、警察に追い詰められて自殺?」
「誰に訊いたんだい?まぁ、言わずとも言った張本人は想像がつくけれど」
「お兄ちゃんの創造した人で当たっているよ」
「あの事件当日は、我々が動けなかったのを覚えているかい?」
ポートマフィア全体が動けなかった。確かにそんな日が有ったのを今でも覚えていて
「そう、事件当日は軍、公安、警察が合同で動いていた。そして誰かが此処に蒼き王がリークしたんだ。
そのおかげで指揮系統は混乱。このアジトに素早く駆け付けたのは、現場の掲示がわずかに5人」
「犯人のテロリスト、蒼き王は警察の動きに感づいてしまった蒼き王は爆弾を抱えてここに立てこもった」
「そう。じゃあ、茉白。指揮系統が混乱している組織はどんな命令を下す?」
指揮系統が混乱している組織が下す命令なんて忠1つ
「突入だね」
「そう。現場の刑事5人は錯綜した命令の挙句下された決断は突入だ」
「だけれど、ポートマフィアの様に特殊部隊でも異能力者でもないただの一般人である刑事たちになにが出来るというの?」
「追い込まれた蒼き王は此処で自爆して果てたのだよ。突入してきた5人の刑事を巻き添えにして」
「!!」
「実はね。その中にいたのだよ」
「誰が?」
「茉白も会っただろう?田口六蔵少年」
「いたね」
「その時、殉職した刑事の1人があの六造少年の父親だ」
「国木田さんがあの男の子の面倒を見ているのは、国木田さんの正義感?悪いのは蒼き王だというのに」
「そうだね。それでもなお国木田君は六造少年の面倒を見ずにはいられない死んだ父親の代わりにね」
「そんな」
ピロンと鳴ったパソコンを開くと依頼が入ってきて
「探偵社への依頼?あたしとお兄ちゃんがここに居ることをなぜ知って居るの?」
「さぁ。で?依頼主は」
最後まで読み進めると
「蒼の使徒」
「成程ね。蒼の使徒の正体が見えて来た。で?内容は国木田君の言っていた爆弾解除?」
「そう書いてある」