4話
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「引き続き調査を頼みたい」
「気が向いたらな。オイラは熱帯魚の世話で忙しいんだ。それにしても、新人教育って訳か。眼鏡も出世したなぁ」
「これが中々頑固な上司でね。困っちゃうよ。六造少年だっけ?君情報屋なんでしょ。何かないかなぁ国木田君の弱みとか見られると困る秘匿写真とか茉白と織田作も興味ない?」
「全くない」
「おい、太宰。人の目の前で堂々と脅迫の算段をするな」
そう言った国木田さんに反応したのはあたし達で
「どっちも同じ苗字ですけど」
「話が分かるねぇ。千円、一万円、十万円。どのコースがいい」
「兄の方だ。第一そんなにあるのか?」
「何で自分の情報に驚くのですか」
行き成り首を振った国木田さんに
「ふざけるな。俺に弱みなどない餓鬼が吹いているだけだ。太宰、相手にするな」
「ふぅん」
「信じないならいいぜ別に。信じた客に売るだけさ。ただ眼鏡が先に金を払うっつうんなら証拠資料を削除してもいいけどなァ」
なんて言ってる田口君とお兄ちゃんが同じ
「誰が払うか。俺に見られて困る情報など無い!行くぞ。太宰兄妹」
夜の倉庫街。本来ならばあたしはもう家に居なくてはいけない時間だろう。人影もない。倉庫街の一角だ
「国木田君はなぜ、六造少年の面倒を見てるの?」
「確かに。お兄ちゃんと織田さんのように
「どういう意味だ。其れにお前と織田だって他人だろう」
「まぁ、他人っちゃ他人だね。でも茉白にとっては別なんだよ。私なんかよりも手強いよ」
「何?」
「誰も信じられるような場所に居なかったのに、唯一織田さんだけは信じられますからね」
「非合法の“ハッカー”である田口君に仕事を渡すのは何故です?失踪者の足跡なんて探偵社でも追えるでしょう?」
「今日も電話で済む話にこうして足を運んでいるし。確か、彼の父親は亡くなってたよねぇ。その御父上と何か関係があるのかな。もしかして父親代わりの積もり?」
「此処に来たのはお前たち兄妹と織田に情報屋との顔合わせをさせるためだ。それ以上の意味はない」
あ、此れはお兄ちゃんが言っていたことが当たったな
「ま、そう言うことにしておこうか」
「お兄ちゃん?」
丁度よく来たタクシーに乗り込むと
「この運転手も情報屋の1人で元は舞台役者だ」
役者さん…
「全然売れなくてそれで転職したんです」
「転職して正解だ。俺の知る限り彼は誰よりもこの横浜の地理に詳しいし
今回の連続失踪事件でも11人の被害者の内、2人を疾走直前に目撃している」
疾走直前に目撃するなんて普通ありえない…
「目撃したと言っても港からホテルまで乗せただけですから」
急にブレーキがかかったと思ったら
「何だ。急に」
「着きました。ご指定の廃病院です」
そう言った病院は本当に不気味で
「茉白。私と織田作から離れてはいけないよ。何があるか分からない」
「うん…」
寧ろこういう時いつも紅葉さんとか中也君、織田さんとか心を許せる人たちがいたから安心できていたのかもしれない
廃病院の中に入ったあたし達ある場所からあることに気が付いたのだ
「何で、足跡?」
「誰か入っているんじゃ」
「でも、まだ新しいですよ」
そんな中女の人の悲鳴が聞こえたのだ