11話
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あ、お兄ちゃんこんな時でも中也君で遊んでるのか
「一体…」
「怪我の身で戦場に出るなら、お兄ちゃんにとってあれくらいの仕込みは当然」
「え?」
「お兄ちゃんに関しては朝からこうなることが予測で来ていたからね」
そう言いのけたあたしに驚きを隠せていない人たちを放っておいて、前を見ると
「もう、残った手は1つしかないね」
「真逆…っ」
「"汚濁"を使わせる気だ。お兄ちゃん」
「え?」
「見ておくと良いよ。重力使いの重力の化身。汚濁がどんなものか」
あたしもお兄ちゃんも散々見てきている。中也君が
「私たち2人が双黒なんて呼ばれだしたのは、1晩で敵対組織を建物ごと壊滅させた日からだ。
但し、私のサポートが遅れれば中也が死ぬ。選択は任せるよ」
あたしが泣きわめくという選択もきっと中には含まれているんだろうなぁ
「"選択は任せる"だと?てめぇが其れを言う時は何時だって他に選択肢なんかねぇんだよ。茉白を泣かせんじゃねぇぞ」
やっぱり
「どういう…」
「汝、陰鬱なる汚濁の許容よ。改めて我を目覚ますことなかれ」
「…っ」
「な、何が起こって…」
「何だ?あれは」
「知りたい?組合の働きアリ君」
ナイフを敵の首もとに押し付けると驚いた顔であたしの方を見ていて
「あれが中也君の持つ異能の本当の姿ですよ」
「!?」
「中也の汚濁形態は周囲の重力子を操る」
「圧縮した重力子弾は凡百質量を飲み込むブラックホール。ただ本人は力を制御できないで、力を使い果たして死ぬまで暴れ続けるのが難点ですけど」
あたしは中也君の方を見ている中お兄ちゃんは
「しかしアレは一体何なんだい?中也がいくら削っても即座に再生している。相棒の君ならアレの正体を知って居るんじゃないのかな?」
「さてね…知ってたって教えるはずがないだろ」
そう言った敵の首に当てていたナイフをさらに近づけていくあたし
「お兄ちゃん」
「あぁ。拙いな。中也の体がもたない」
「生憎だね。ああなったラヴクラフトを
「外部から?」
「つまりは内部からの攻撃は効くわけだ」
ニヤリと笑ったお兄ちゃんは例の釦を取り出していて
「全く」
「え?」
何の躊躇もせず、ボタンを押した瞬間、内部から膨張していて、然もその上には重力の塊りを持っている中也君の姿
「やっちゃえ。中也君」
「やっちまえ。中也」
その言葉と同時に投げつけた中也君に何処かに逃げたのであろう見当たらない敵の姿と
重力での爆風に耐え切れずお兄ちゃんの方に向かっていくと
「無事で何より」
「うん。でもごめん。手、離しちゃった」
「構わないよ。この状態じゃ向こうも逃げられない」
そんな中1人笑って立っているのが中也君だ
小さなブラックホールを作っては投げている。此処を荒らして終わらせようとする気だ
「茉白。一寸中也を止めてくる。その後に出ておいで」
「うん」