11話
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お兄ちゃんと織田さんと探偵社に行くと紅葉さんがまだ居てくれて
まぁ、探偵社から逃げ出すなんて事簡単に紅葉さんなら出来る筈なのに其れをしない所は昔からだろう
「おはようございます。紅葉さん」
「おはよう。今日も愛のう茉白」
「相変わらず紅葉さんは優しいですね」
「わっちは鏡花も可愛いが茉白とて同じことじゃ」
「ありがとうございます。紅葉さんにお願いがありまして」
「願い?」
「はい。これを」
そう紅葉さんの前に出した手紙
「これは?」
「森さんに渡してほしいんだよね。森さんの近くに行ける人間は限られている。5大幹部である姐さんなら容易に渡せるでしょ。其れも茉白から書いた手紙ならばね」
「そうか。良いじゃろう鴎外殿には渡しておく」
「悪いね」
ソファーから立ち上がった紅葉さんを見送りに入り口まで一緒に行くと
「あまり無理をするでないぞ茉白」
「え?」
「わっちや中也たちと同じ匂いがついておる。同じ
其れは最悪だ
「じゃが、わっちとて鬼ではない。茉白に何かあれば駆けつけよう」
「ありがとうございます。紅葉さん」
「構わん」
紅葉さんを見送ったソファーにはお兄ちゃんが座って居て
「お兄ちゃん。見送って来たよ」
「ありがとう。助かったよ」
「ううん。ねぇお兄ちゃん」
「何だい?」
「あたしにあの時と同じマフィアの匂いってついてる?」
「!?」
「姐さんにそう言われたのかい?」
「うん。言われた」
「そうかい。でも拒否している時点でマフィアにはなっていないだろう?」
「そう…だよね」
あたしもお兄ちゃんも織田さんも早くに出社したのは紅葉様と話をするためだ。まだ誰も来ていない探偵社の中は広い。が、そろそろ出社してくるころだろう
当然理想主義者の国木田さんは出社してきているが
「あーっやる気が出ないー」
「朝から壊れた
「私は今、誰かと対話する気力もないのだよくにきぃーだ君」
「お前のそのやる気の無さはいつも突然やって来るな。太宰」
「そうなのだよー織田作ぅ」
「お前と敦との連携で街は壊滅を免れた。その翌日になぜそうなる?」
「いやぁ、昨日はその後茉白の面倒ごとに若干巻き込まれてねぇ。きっとまだ横浜に彼らもいるのだよ」
「茉白の面倒事?」
「そうなのだよー」
お兄ちゃんの机で課題をやっているとそういう会話が聞こえてきて国木田さんがあたしの方を向いているのがよく分かる
「あたしも好きで巻き込まれているわけではないですよ」
「だろうな。お前はそういうタイプではないことくらい分かる」
でしょうね
「其れと社長に頼まれた次の仕事がねぇ」
「昨日、社長と敦が豪く話し込んでいた件か?」
「そうだ」
行き成り現れた社長に姿勢を正したお兄ちゃんたち
「おはようございます。社長」
「ん…にゃぁ」
「太宰。ポートマフィアとの密会の件は進んだか?」
「手は打ちましたよ。社長に言われた言葉を私なりに踏まえて茉白に書かせ」
「今日の早朝に、森さんに手紙が渡る様にしてありますが」
「そうか。ポートマフィアの首領は来ると思うか?」
「来るでしょう。社長を殺す絶好の好機ですから」
お兄ちゃんに言われた通りに手紙は書いたけれどお兄ちゃんの言っている意味の分からないまま書いたあたしにとってこれが理由なのだとようやくわかった
「ん…」
「構成員同士で血を流し合うよりは良い」
社長が奥に入ったのを確認すると
「はぁ…」
「おい太宰兄妹」
姿勢を崩した国木田さんがお兄ちゃんと織田さんの方を向いていて
「ポートマフィアと密会だと!」