10話
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与謝野女医と賢治君が出て行ったのを確認すると
「おいおい。たった2人かよ」
「応対が不満なら事前予約してから出直しな」
「マフィアが敵拠点で暴れるのに、予約がいると思うか?」
「はい!要らないと思いまーす」
馬鹿正直に答えちゃったなぁ。賢治君も
「暴れたいんなら好きにしな。だけど茉白もお宅に渡す気はないしね。こっちは」
そう言った与謝野女医の言葉が嬉しくて
「善かったじゃないか。茉白」
「うん」
初めてだ。渡す気がない。なんて言われたのは
パソコン画面を見ると
「けど、あんたは暴れに来たんじゃない。だろ?」
「何故分かる」
「うちは探偵社だよ。訪客の目的位一目で見抜けなくてどうするんだい」
「お宅の社長は?」
「其処だよ」
監視映像の方を向いた中也君はあの時と何も変わって居なくて
まぁ数週間で変わりようがないのも事実だけど
「うちの首領からの
「これは」
「組合の団員か?」
「奴らを餌で釣った。現れる時間と場所も、此処に書いてある」
そう写真の裏側を見せてくれた中也君
其れを一応メモすると
「こんなチャンスめったにねぇだろ。憎き組合に一泡吹かせてやれよ。茉白まで狙ったんだ」
!?
「何で中也君が其れを知って居るの?」
「首領が言ったんだよ。お前のその能力が在れば何処にでも行け、戻れるからな。組合に連れていかれれば人質も同じだ。拠点も作らずに済む」
!?
「成程。そそられる提案だねぇ。茉白が狙われてるなんて話以外は」
「だろ?」
「けど、もっといい案があるよ。あんたの手足をそぎ落としてから、何を企んでるか。吐かせるってのはどうだい!」
「そりゃすげぇ名案だ。やってみろよ」
そう言った中也君とやる気満々の与謝野女医と賢治君
然も賢治君に関しては路線の鉄骨を外してしまうほどだ
「いいねぇ」
「駄目…」
「辞めておけ」
あたしと織田さんが言った言葉は向こうには届いていなくて
「気を付けてくださーい」
軽々と鉄骨を振り回している賢治君に
鉄骨に飛び乗った中也君。
「矢張り仕事はこうじゃねぇとな!」
走り出した中也君に
「避けて賢治君!」
「へ?」
中也君のスピードの方が速くて賢治君が避けることも出来ないまま蹴り飛ばされてしまった賢治君
だけど、中也君の後ろには与謝野女医もいるけど、無意味だ。重力使いの中也君は何処にでも立ててしまう
鉈を振りかざした与謝野女医の攻撃を軽々と避けた中也君に
「なに?」
「その異能力。重力使いの中原中也だね」
「ちっ太宰の兵六玉が喋ったか」
賢治君が立ち上がったのと同時に中也君も上から降りてきて
「さぁ。重力と戦いてぇのはどっちだ?」