6話
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「おいっ」
そう出て言った国木田さんに敵対意識を向けた谷崎君は
「うっ」
「落ち着け少年」
「来るな!社長以外に用はない!妙なそぶりを見せたら吹き飛ばすよ!」
「分かった」
そう言った国木田さんに
「えー。じゃあ」
そういってあたしが出て行くと
「茉白ちゃん?」
「あたしを吹き飛ばして見せてよ」
「「!?」」
「確かに織田さんたちには怒られちゃうかもしれないけど…それでもお爺様の所には行ける」
そう彼の前に立つと
「知ってるぞ。あんた達は国木田と太宰だ」
「あたしたちを知って居るのなら」
「僕を油断させてあの嫌味な異能力を使うつもりだろ。そうは行かないぞ机の上に四つん這いになり両手を見える所におけ!」
「あー?」
「ゆ…言う通りにしないと皆道連れだぞ!此処にいるこの女も同じだ!」
はぁ…とため息をついた国木田さんは机に四つん這いになったところで
「まずいな」
お兄ちゃんの口が動いたことに気が付いたあたし
まぁ、確かに探偵社に私怨を持ち込むだけあって探偵社員の顔と名前を把握している…かぁ
「なら、あたしと取引を致しません事?」
「取引…だと」
「えぇ。彼女を話していただけます?その代わりあたしが身代わりになりますから」
「なにを」
「別にあたしは死ぬことに関して恐怖は無いですもの」
ただし、織田さんにもお兄ちゃんたちにも後で怒られそうだけれど
「其れに、彼女にはこれからがある。同じ人質でも意味合いが違いますでしょう?」
お兄ちゃんがこれで敦君に何かをし始めたことが理解できた
「なら人質は2人だ」
「いいえ。どちらか1人です」
「茉白、よすんだ」
「いや。あんたも人質だ」
仕方がないか。きっとお兄ちゃんの事だ。上手い事してくれるだろう。そんな事を思っていた直後
「や、やめなさーーい」
敦君?
「んっ」
「こ、こんな事をして何になるぅぅ」
あ、ヘタレだ。久々に見るヘタレだ
「きっと、親御さんも泣いてるよ」
「何だ!あんた!」
そう言われた敦君は
「ひいっっっごめんなさい」
床に座り込んでしまった
「あんた探偵社の人間じゃないな」
ヘタレはヘタレなりに何かを言っていたけれど
「いくら憎いからって人質とか爆弾とかよくないよ。生きていればきっといいことがある」
生きていればいいことがある?そんなもの何もないと言うのに
「でも、爆発したら君にも僕にも朝は来ない。其処の彼女たち2人にも朝は来ない。何故なら死んじゃうから」
「そんな事分かってる!」
色々と話していたけれど、流石は探偵社のヘタレ2人組だ
スイッチを落とそうとして気が緩んだ瞬間
「今だ国木田君」
そう言ったお兄ちゃんの声が聞こえてきて
「分かっとる!異能力、独歩吟客ワイヤーガン!」
「「うう…っ」」
「しまっ…」
そこまで予想くらいしておけばいいものを
ワイヤーでリモコンを離すと
「確保だ国木田君!」
「だから分かっとるわ!」
谷崎君の胸ぐらを掴んで床に飛ばしたのは国木田さんだ
「一丁あがりぃ。はいはい皆さんお疲れ様あ。茉白。あの発言は後で反省会だね」
「しないから。第一本当の事でしょう?お爺様の所に行けるのは」
「??」
きっとこの探偵社で今の発言を理解しているのはお兄ちゃんと織田さんだけだ
「はあ…」
立ち上がったあたしにわーっわーっ言っている事務員に対して
「何が一丁あがりぃだ」
「ほぉ?」
「“今だ”とか“確保”とか口で言っているだけで、全然働いてないじゃないか」