6話
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「其の儘の意味じゃないですか」
「お兄ちゃんと張り合える頭脳の持ち主なんて早々いるわけじゃない。恐らくあの人と乱歩さん。そして魔人くらいでしょうし」
あーー
「随分と懐かしい呼び名を出したねぇ」
「だろう?」
「お前たち兄妹は入社当時から何を考えているかさっぱり分からん。特に茉白」
「何故茉白ちゃん何です?」
「敦君もしばらくすれば分かりますよ。国木田さんの言っている意味が」
疑問を頭に浮かべている敦君に
「で?お兄ちゃんに言った先刻の話は何ですか」
「私がいつ苦情なんて受けたのさ」
理想と書かれたノート
「でた…“国木田メモ”」
「8月某日入電。“お宅の社員さんが海岸の漁業網に引っ掛かってるんだけど引き取ってくんない?”」
どうせするならポートマフィアの傍でしてしまえばいいものを…
「9月某日入電。“うちの畑に変な人が埋まっとったんじゃがそちらの同僚さんかのう”。同月某日入電。“うちの飲み代のツケちゃんと祓ってくださいね。半年分です”」
「半年分?」
「そんな莫迦な!国木田君がこんなにモノまねがうまいなんてエエエエエ!」
あ、そこなんだ
「貴様あ!人を愚弄するのも大概にせんかあああ!」
パシャリとカメラにそれを収めておく
「茉白?」
「何かあった時の証拠に。一応コレも“パワハラ”ですよ。国木田さん」
「ちっ」
舌打ちをされても
「この人に仕事の斡旋をしてもらって、本当に大丈夫なんだろうか」
「大丈夫ですよ」
「え?」
「声…。出てましたよ。其れとあたしとお兄ちゃんに探偵社を斡旋してくださったのは昔の同僚の方で、内務省の方ですから」
「はい?」
「そうそう。国木田さんは此処まで何をしに来たのです?普段なら探偵社にいる時間なのでは?」
「おっと、そうだった」
「お?」
「太宰の莫迦を相手にして1分も無駄にしてしまった。探偵社に急ぐぞ!」
「何でぇ?」
「何故です?お兄ちゃんもあたしも今日は非番でしょう?」
本当は嘘だけれど
「緊急事態だ!爆弾魔が人質を取って探偵社に立てこもった」
そう言った国木田さんの言葉に緊張が走ったあたし達。その爆弾で吹き飛べたらあたしも織田さんの所に行けるかなぁ
なんて探偵社へ向かっている最中に思っていると
「茉白。彼の事を思うことは悪い事ではない」
「でしょうね」
「小僧。此奴等の会話には首を突っ込むな。時々男の会話をしているのかさっぱり分からない事がある」
「しょっちゅうでしょう?」