3話
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「俺は…生きているのか」
「織田作!」
「織田さん…っ」
「そうか生きていたのか」
「助けてくれたんだよ。女の人が、異能力で」
「そうだったのか」
其れから2週間、ポートマフィアにも内務省にも織田さんが生きているという事は内密に
「「茉白」」
「お兄ちゃん?織田さん?」
「一寸だけ、悪い事をしようか」
「悪い事?」
「お前の一寸は一寸ではない」
「そう。私たちと一緒にポートマフィアを抜けるのだよ」
そう言ったお兄ちゃんと織田さんと一緒に生活をすること2週間
横浜の歓楽街。色とりどりの電飾看板が立ち並び夜半まで多くの人で賑わう橙色の提灯の浮いたとある呑み屋についたあたしとお兄ちゃん
「ここ?」
「あぁ。安吾からの情報はね」
安吾君の情報?なんて思っていると
「開けてごらん」
そう言われて引き戸を開けると、迷わず向かったお兄ちゃんと一緒に行くと見慣れた男の人がお酒を飲んでいて
「内務省の重鎮が、こんな安酒場で独り手酌とは寂しい限りですなぁ。種田長官」
お兄ちゃんの隣に座ると
「キミたちは…」
「まあまあまあ…お注ぎしましょう」
種田長官の前に座ったあたしとお兄ちゃんをジロリと見て来た
「君の顔は報告書で良く見たなぁ。要注意監視リストの常連だ。どうやってここが分かった」
安吾君からとは言えないだろう。そう思っていた。頭のいいお兄ちゃんの事だ
「たいていの事は調べればわかります」
「そう言えばあの時以来だな。お嬢ちゃんは。今日はあのマフィアの親分さんと一緒じゃないのかね」
「この子は私の妹でしてね。茉白と言うんですよ」
「そうか」
「暫く行方をくらませとったと噂で聞いたが」
「転職先を探してましてね。何処かお勧めはありませんか?」
「俄かには信じがたいな。訊きたいことは山ほどあるが…
特務課を希望かな?茉白ちゃんは安吾からも勧められているが」
「それだけは嫌です」
クスクスと笑った兄に
「そちらの方は辞退しますよ。規則の多い職場は肌に合わなくて」
「では、何が希望かね」
「人助けができる所。茉白がちゃんと光の下を歩ける」
「ん?」
んん~と悩んだ男の人は
「お嬢ちゃんは」
「お兄ちゃんと一緒がいいです」
「キミの経歴は汚れすぎとる。お嬢ちゃんの名前は茉白と言ったな。全部洗うためには2年ほど、地下に潜る必要があるぞ」
「はい」
「だが、まあ…心当たりがないわけでもない」
「え?」
「伺いましょう」
「異能力者を集めた武装組織だ。軍警や市警には頼れぬ灰色の厄介ごとを引き受け解決する
そこの社長は心ある男でな。キミの希望に添うかもしれん」
「その組織の名前は」
「名か?その会社の名はな…」
種田長官に言われた会社の名前は
“武装探偵社”と言うらしい。織田さんを助けてくれたあの人に何時か会えると願って
「人を救うことが出来ますか?」
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