3話
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「太宰君。首領と言うのはね組織の長であると同時に組織全体の奴隷だ。ポートマフィア存続させるためなら凡百汚穢に進んで身を浸さなくてはならない。敵を減耗させ、味方の価値を最大化し、組織存続のためと繁栄の為なら論理的に考え得るどんな非道も喜んで行わなくてはならない。私の言うことがわかるね」
そう、首領がもった封筒に
「はっ!その封筒は…っそうか…そういう事か」
「失礼します」
背を向けた瞬間
「何処へ行くのかね」
「織田作の所へ。恐らく茉白も其処に居る」
首領に背中を向けた太宰に、黒服は銃を向けている
「まだ議論が途中だよ。太宰君」
「織田作と茉白が待ってる」
「座りなさい」
「ずっと考えていました。ポートマフィアとミミックと黒の特殊部隊。いやこの場合は異能特務課と言うべきですね
この3組織を巡る対立は誰が操っていたのか。そして、安吾が異能特務課だと気づいた時ひとつの結論に到達しました。これは異能特務課の計略だという結論です。マフィアとミミック。政府の頭痛の種である2つの犯罪組織を潰し合わせあわよくば共倒れを狙う。それが特務課の描いたシナリオであり、この抗争の正体なのだと思いました。だが、私は間違っていた」
首領の顔を見た瞬間、いつも通りの顔で
「訊いているよ」
「この大胆かつ精緻な絵を描いたのは首領、貴方だ。犯罪組織ミミックの脅威を利用し、異能特務課を交渉のテーブルに引きずり出した。そして、その計略の中心的な手駒になったのが安吾だ。
首領、貴方が安吾をミミック内に潜入させたのは、ミミックの情報を得るためでは無かった。何故なら、あなたは安吾が異能特務課だと最初から知って居たからです。そうですね」
「ほう」
「そうだとして考えると、いろいろな事実の意味合いが変わってきます。安吾はミミックの似合部情報をこちらに伝えると同時に、異能特務課にも伝える役割を持っていた。連中は交渉も妥協も通じない戦場を求める亡霊です。その危うさはマフィアの比ではない。此の儘では遠からず政府機関と衝突することになる。異能特務課はそう思った。そしてポートマフィアにミミックをけしかける作戦を思いついた。そして「、安吾を介してミミックに情報を流し、操作した。ミミックが噛みつけば、マフィアも反撃しないわけにはいかない。異能特務課はそう考え、安吾に作戦を指示した。貴方の狙い通りに」
「あまり買いかぶられると困るね。政府機関は我々マフィアにとってとっても鬼のような存在だよ。気軽に操れる相手じゃない」
「だからこんな大掛かりな仕掛けを描いたのでしょう。その黒い封筒にはそれだけの価値がある。
おっしゃる通り、異能特務かは鬼のような存在です。ポートマフィアがどれほど強大な力を持って居ようとも、政府機関である異能特務課の機嫌を損ね徹底的に弾圧される可能性に常に怯えていなければならなかった。
だから貴方はミミックを潰す対価として茉白も連れて行き、この証書を発行させる取引を持ち掛けた。
異能組織として活動を許可する、この証書。異能開業許可証を
その許可証を手に入れるため、首領、貴方は何年も前から計画を張り巡らせてきました。恐らく2年前安吾が欧州に出張に行った時からこの計画は進められていたのでしょう。
そこで情報を集め、最も有望な敵候補であるミミックに安吾を接触させた。どうやってミミックは欧州を脱出し、日本へ密入国で来たのかと云う謎も今となっては簡単な答えだった。
首領。彼らの密入国を裏で手助けしたのは貴方だ。貴方は異能特務課を焦らせ、重い腰を上げさせるために態と敵対組織を横浜に招いたのです」
「太宰君。素晴らしい推理だ。何も訂正するところはないよ。1点だけ聞きたい事がある。
「それで、茉白が泣いて、今度こそ自分では出てこないような頑丈な殻に閉じこもってしまっても、それが云えるのですね」
「あぁ。そのおかげでこうして異能開業許可証は手に入り、事実上政府から非合法活動は認可され厄介な乱暴者は、織田君が命を懸けて排除してくれている。大金星だよ。なのにキミは何をそんなに怒っているのかね?」
「私は、ただ、納得できないだけだ。織田作が養っていた孤児たちの隠れ家の事をミミックに
それ以外に私の選定した隠れ家の情報を入手できる人間はいない。あなたが子供たちを殺した。織田作をミミックの指揮官に唯一抗しうる異能力者として敵にぶつけるために」