3話
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「茉白ちゃん」
「首領?」
「非公式の会合があるのだけれど来るかい?」
「其れにあたしが同席しても良いのですか?非公式と言う事は大分偉い方とお会いになるのでしょう?」
「大丈夫だよ」
「行っておいでよ茉白」
そう言ってくれたお兄ちゃんの言葉を信じて首領と一緒に非公式の会合へそこにいたのは
「安吾君。久しぶりだねぇ。今日はお招きいただきありがとう。本職に戻ってからの調子は如何かな」
森さんは、安吾君が特務課の人間だという事を知って居たの?
知って居て、何も言わず、何もせずあの中に居させたって言うの?
「うちの若いもんをあんまりいじめんでいただきたいですなあ。ポートマフィアの親分さん」
森さんの前に座って居る恰幅のいい長身の男の人
安吾君と一緒に居て、安吾君を庇うという事はこの人は政府側の人間で内務省の人だ
「本日はご足労いただき誠にありがとうございます。繰り返しますがこれは非公式の会合です。記録及び、撮影、この場にいる人間以外からの物理的介入は全て裏切りと見なし、会合は即刻中断されます」
「安吾君…」
「茉白さんも一緒にいらしていたのですね」
「うちのエリスちゃんが帰りにアイスクリームを買って来いって煩くてねぇ。政府ご用達の良い店でもないかねー種田長官」
「そりゃあ微笑ましい話ですな。うちの報告書を待っとる内務省の官僚共にもひとつ、手土産を持ち帰ってやりましょうかな。お宅の
森さんの後ろにいる護衛の黒服の人たちから放たれた凄い殺気とは裏腹に、涼しい風をしている森さん
「フっ…フフ…」
「首領?」
「内務省のお偉い方に胡麻摺りの煩慮とは宮仕えは気苦労が絶えないねぇ。種田長官」
「なんのなんの。政府に叩き潰されるか、溝底でひやひや隠れるような立場に比べればこれしきのこと」
こんな怖い会話を訊くくらいならマフィアのビルで勉強してればよかった
「早速ですが本題に入らせていただきます。異能特務課種田殿よりポートマフィア鴎外殿への要求は2点
まずわたくし坂口安吾について一切の関知をせず危害を加えぬ事。
もう1つは日本に不法入国した異能犯罪組織ミミックを壊滅させること」
昨日話してたのはこの事だったんだと言う事はお兄ちゃんはすでに動き出してるということになる。
「1つ目に関しては問題ないよ。私は是でも安吾君には非常に感謝しているからね。君は優秀で、随分私の仕事を助けてくれた。それが潜入捜査官の一環であったとしてもだ。
でも2つ目は確約しかねるなあ。とにかく怖い連中だからねえ。ミミックの所為で私の尻にも火が付きっぱなしだ」
そう言った首領はこの先の条件も出すつもりなのだろうか
「次にポートマフィアより特務課への要求は」
渋々着物の裾から出してきた黒い封筒を見た首領は確約したと言わんばかりにそれを貰っていて
「首領?」
「大丈夫だよ。茉白ちゃん」
会合を終えるとお兄ちゃんに連絡を入れたあたし
「どうかしたのかい?」
「首領の秘密の会合終わったよ。相手は特務異能課。昨日の今日で安吾君にまた会った」
「そうかい。私は是から織田作の所に行くけれど、茉白も来るかい?」
「行ってもいいの?」
「今は落ち着いているからね。茉白が来たいと言えば首領も連れて来てくれるさ」
「うん」