3話
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「そりゃまた随分と虫のいい話だね。けど、ポートマフィアにしたって、あの異能力を突破するのは難しいよ。勿論、1人の
「奴は歴戦の兵士で多くの屈強な兵を率いる指揮官だ。それに俺の異能も奴の異能も結局、数秒先の未来が予測できる力に過ぎない。どちらかが先に相手を倒せるかは結局のところ戦闘と射撃の技量に掛かってくる」
「織田作の射撃の腕ねぇ」
「確かに不確定要素は大きいでしょう。異能力の特異点の問題もある」
「異能力の特異点?」
「ジイドに対して異能力を使っていた時いつもと違うことが起きませんでしたか?」
「違う事?」
「起きた」
「政府がつい最近になって研究を始めた現象です。複数の異能力が干渉しあった結果、ごく稀に全く予想しなかった方向に能力が暴走することが確認されているそうです。
詳しくは不明ですが、、例えば必ず先制攻撃をする異能力を持った2人が戦ったらどうなるのか。その答えは」
「やってみないと分からない」
「そうです。必ず相手を騙す異能者と、必ず真実を見抜く異能者が会話をしたらどうなるのか」
「人を騙す異能力者と真実を見抜く異能力者?」
「えぇ。それの答えもやってみないと分からない。です」
!?
「大抵どちらかの異能が勝つ。ですが稀にその両者何方でもない現象に発展する事があるそうです。特務課は其れを“特異点”と呼んでいます」
そうなんだ
「でも織田さんはやっぱり戦うの?」
「そうなればだな」
そんな…
「今の話、本当はしてはいけない事になっています。特にまだ異能力が発現していない茉白さんの前では」
「なんであたし?」
「同じような異能力が現れてしまう可能性があるからです。僕がこうして会っていることも内務省の上層部に知れたら大変なことになる。当面は僕も姿を隠さなくては」
「おやおや。まるで自分が生きてここから出られるみたいな口ぶりだね。安吾」
そう言ったお兄ちゃんは流石は幹部なだけはある
「だってそうだろ?なぞに包まれた秘密異能機関。神出鬼没で国内の凡百異能犯罪組織を震え上がらせる神話的存在。その一員が目の前にいるんだ。履かせたい情報のリストは辞書よりも分厚くなるよ。違うかい?」
「ここを戦場にする気か?お前の場合茉白が居ればそんなことしなかっただろ」
「僕のせいですね。僕が間違っていた。この場所だけは皆さんと立場を超えて合えるような気が勝手にしていました」
「安吾君?」
「店に迷惑をかけるわけにもいかない。抵抗しませんから、好きにしてください」
「…っ」
マフィアの拷問の苛烈さは安吾君も知って居るはずだ。生きて特務課に帰れるはずがない
きっと織田さんだって安吾君を庇う事をしないはず。どうなるかが分かって居るからだ
外に出てもお兄ちゃんが本気で敷いた包囲網を破ることなんて此処にいる人間は不可能だ。中也君を除いては
「安吾」
「ぁ…」
「連絡一つで私の部下たちがすぐに周囲を固める。だけど、今は未だ包囲されていない。私の気が変わらないうちに消えるんだ」
「お兄ちゃん?」