2話
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その日の夕方(すでに夜も近いのだが)あたしは未だにお兄ちゃんと同じ埠頭にいた
お兄ちゃんは未だに何かを考えているような素振りでいて何を考えているのかさっぱり分からないあたしにはただ、海を眺めていることしか出来なくて
そんな中急になりだしたお兄ちゃんの携帯
「やぁ珍しいね。織田作から電話だなんて。これは事件の予感だね!むむむ私の天才的頭脳で内容を当てて見せようか。ずばり織田作は突然ものすごく面白いギャグを思いついていてもたってもいられず私に電話を…」
その瞬間急に黙ったお兄ちゃんは
「逃げ道を塞げって事だね。すぐ部下に道を封鎖させるよ」
「よせったら。そんなもの無くったっていいよ。
お兄ちゃんと車に乗り込んだあたしは
「安吾の部屋で狙撃されたらしい」とお兄ちゃんから告げられた
「織田さんは無事?」
「あぁ」
そこで狙撃にあった場所を伝えると
「古書通り?」
「あぁ。織田作はそこから狙撃されたらしい。織田作の事だ。私たちに嘘は言わないだろ」
「そうだね」
一寸手前で止まった車から降りて裏道に入ると銃弾が落ちる音が聞こえてきて
「動くな!」
近くに行くと案の定織田さんと敵組織の人間が言いて
「織田さん、何か持ってるね」
「恐らくアレが目的だ。茉白は此処で待機」
「はーい」
お兄ちゃんが向かって行ったのを確認すると
「織田作かがめ!」
そう言ったお兄ちゃんの声が響いたこの裏通り
「くっ!」
閃光弾を放った後すぐに構成員を配置させたお兄ちゃんは
敵組織の人間を壊滅させたからだ。さすが
「最年少幹部…お兄ちゃんが何を考えているのか分からないや」
「茉白。出てきていいよ」
「うん」
あたしも出て行くと
「キミはまったく困った男だなぁ。織田作
キミがその気になればこいつ等なんかひと呼吸の間に殺せるだろうに」
「へ?」
そうなの?
お兄ちゃんの手を取って立ち上がった織田さんは
「殺したのか」
「生け捕りにしても情報は訊き出せないからね
何しろ奥歯に仕込んだ毒薬の味が大好きな連中なんだ」
「「んっ…」」
「分かってるよ。そういう意味で言ったんじゃないんだろ?
けどね。相手は戦闘の“プロ”だ。
いくらキミでも殺さないなんて無理だよ」
「その通りだ」
「機嫌が悪いね。君の主義を曲げて済まないと思っている」
そう言ったお兄ちゃんの表情は真剣で
「あぁ。お前が来なければ死んでいた」
「織田作之助。“何があろうと絶対に人を殺さない”という信条を持つ奇妙なポートマフィア
その面倒な信念のせいで、組織内では使い走りのように扱われる。あれだけの腕を持ちながら」