2話
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「歴代最年少幹部に較べれば、僕たちの業績など学生の履歴書も同然ですよ。処で今日は3人がこの酒場に居るのは何かの会合ですか?」
「どうだっけ?織田作」
「いや」
「ではなぜ茉白さんまで」
「なんの予定でもない。偶然ここに来たら太宰と茉白がいたんだ」
「そう?私は今夜此処に来たら君たち2人に会えるような気がして、茉白と一緒に何となく来た」
そう言ったお兄ちゃんはお酒の入ったグラスを爪で弾いたのだ
「そう言えば、私たちが此処で呑むようになって久しいけど」
やっぱりあたしは連れては来てくれていなかったんだと痛感する
「織田作の仕事の愚痴は聞いたことがない」
「そう言えば」
「茉白さんには言わないでしょう」
「なんでぇ?」
「さほど重要な事ではないからな」
そうなんだ?
「まあ確かにそうですね。僕や太宰君とは違って織田作さんの業務は特殊ですから」
「特殊なわけではない。単に語る価値がないだけだ。訊いても面白くない」
そう言った織田さんはお酒を飲んでいて
「此処にいる誰よりも織田作は茉白との時間が取れているのも事実だしね」
「そうですね」
「まあたそうやって隠す。はっきり言ってこの中で織田作の仕事の話が1番面白いのだからね。白状してもらおうか。この1週間でどんな仕事をした?」
「茉白の宿題を見た」
「それはもう知ってる。安吾にもよく見て貰っているしね」
「うちに上納金を収めている商店街で起きた盗難事件の調査。近所の小学生共が犯人だったのを懲らしめた
それから拳銃を紛失したという系列組織のチンピラとソイツの自宅を掃除。炊飯窯の中で見つかった。続いてフロント企業の役員が愛人と妻に挟まれて修羅場だったのを仲裁。あとはマフィア事務所の裏手で見つかった不発弾の処理」
お兄ちゃんの質問に答えてくれた織田さんの返答はお兄ちゃんの好奇心をくすぐる者だったらしい
ねえ、織田作。真剣に頼むのだけれど私と仕事を交換しよう。私も不発弾の処理遣りたい」
「無理だろう」
「無理」
そう答えたあたしと織田さんに
「だって不発弾だよ!?安吾、訊いた?どうして織田作ばかりにそんな面白い仕事が回ってくるのさ?不公平だ!明日首領に不発弾の処理もさせて貰えない幹部なんてやめてやるって直談判しよう!茉白も行けば私の御願いの1つも訊いてくれるだろ!?」
「行かない。明日は安吾君に勉強を見て貰う日だもん」
「おやそうでしたか」