2話
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抗争が終わった数日後、お兄ちゃんは約束通りあたしが懐くと言った人に合わせてくれた
周りには様々な人たちがいて、お酒を飲んでいる人もいればそうじゃない人もいる
きっとあたしに会わせてくれようとしてこのお店を選んだのかもしれない。だけど、お兄ちゃんの後に来たのは男の人でしかも2人だ
「太宰」
「太宰君」
「んー?何だい?」
「隠し子でもいたのか」
そう言った男の人にお酒を噴出したお兄ちゃん
「か…隠し子…っ織田作には茉白が隠し子に見えるようだ」
「「茉白?」」
「は…っ初めまして。太宰茉白と言います」
頭を下げたあたしの頭に手を置いてくれた人はお兄ちゃんが織田作と呼んでいた人だ
「え…っと」
「あぁ初めましてですね。僕はポートマフィアの諜報部員である坂口安吾と言います」
「俺は織田作之助だ」
「坂口さんに織田さん…?」
「安吾で結構ですよ」
「安吾…君」
未だにお兄ちゃんの後ろから出てこようとしないあたしに
「本当に太宰君の妹なんですか」
「うん。5歳も年の離れている妹だなんて可愛いだろう?」
「5歳離れているんですか」
「あぁ」
「お兄ちゃん」
「どうかしたのかい?」
「にしては随分と我々は警戒されているようですが」
「会う人皆そうなのだよ。森さんにも中也にも同じだけ警戒している。あれだけ懐かれている姐さんにも抗争で亡くなった大佐にも同じだけ警戒していた」
「あの大佐にも」
「尾崎幹部にもですか」
「あぁ」
「とてもそんな風には見えませんが」
「姐さんにはいろいろと教えて貰っているからだろう。大佐も其れと同様にいろいろと連れて行ってもらっていたようでね。茉白を孫のように可愛がってくれていた人だよ」
「そうなのか」
あたしをマジマジと見て来た織田さんは
あたしがお兄ちゃんの後ろに引っ込もうとしたときに何も言わないでただ頭を撫でてくれたのだ
「織田作?」
「織田作さん?」
頭に手を置かれるなんてことはしょっちゅうだからだけれど、撫でられるのは初めてで固まってしまったあたしに
「また、来てもいいですか?」
「!!」
「俺のような奴の所に来ても何もないぞ」
「それでも、お兄ちゃん以外でお兄ちゃんの部下は怖いから。紅葉様もずっとは一緒に居られないしお爺ちゃんは死んでしまったし、中也君も幹部候補として忙しいみたいで…」
「茉白」
「織田さん?」
「構わないさ。本当に何もないけどな」
「では私が勉強を見ましょう。太宰君の妹なら頭も切れるでしょうけど」
そこまで頭も良い訳でもないんだけどなぁ…
そう思っていたまま2年の歳月を織田さんと安吾君たちと一緒に過ごしていた。