2話
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抗争が激化している中“白麒麟”は抗争するすべての組織に宣戦布告
複数の組織による構想は単一の戦争へと変化していったのだ
数日後。お兄ちゃんの言っていた通り広津さんと中也君、そしてあたしは森さんの部屋に呼ばれたのだ
「失礼します」
「何だ。君も呼ばれていたのかね」
「えぇ。森さんお兄ちゃんが帰って来ないのですけれど」
「茉白ちゃんの所にも帰って居ないのだね」
「えぇ」
「参ったね…実に好ましからざる事態だ。通常の抗争なら敵は多数の組織だ。その行動は危険だが数式化できる。予測し操ることも不可能ではない」
「ですが、“白麒麟”は違いますね。お兄ちゃんも言っていましたが何もかもが謎です。異能も目的もすべての組織に宣戦布告してから2週間。その居場所もいまだ不明のままです」
「そうなのだよ。全く霧か鏡を相手に戦っているようだよ」
霧か鏡…
「マフィアを除く4大組織はほぼ壊滅。我々にしても幹部から準幹部級の人間が何人も行方不明になっている」
「…っ」
「太宰君もその1人だ」
「太宰のポンツクは兎も角、他の仲間は助けなくては」
「生きていれば…ね」
生きていれば…それは幹部だった大佐の事も意味しているのだろう
「茉白ちゃんは既に知って居るだろう?大佐が死んでしまった事。君を孫のように可愛がってくれていた貴重な人材だった」
「どういう」
「茉白ちゃんが太宰君以外で懐く人間は貴重なのだよ。紅葉君にも懐くのには時間がかかっていた。大佐もその内の1人だ」
「尾崎幹部はよく分かりますが」
「そうだろうね。茉白ちゃんに色々な所作を教えてくれていたのは紅葉君だ。着物の着方や普段から使える所作を教えてくれていたのは紅葉君で
大佐はね太宰君や私が教えられない場所や連れて行くことのできない場所に連れて行ってくれているのだよ」
「な!?」
「幼かった茉白ちゃんをいろいろと連れ出してくれているのだよ。懐かないわけがない。広津さんが茉白ちゃんを毛嫌いする理由が私や太宰君には分からないけれどね」
「森さん。別にあたしは広津さんに可愛がられても何も思いませんよ。このポートマフィアにお兄ちゃんがいて、そのお兄ちゃんはすぐにあたしが懐く人材が現れる。そう言ってくれていますから。あたしはお兄ちゃんのその言葉を信じているだけです。だけど、それが広津さんや遊撃隊ではないようなので」
「おやおや」