9話
名前を入れて読んでね
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌朝の事だ。携帯に知らない番号からの着信
中也君の番号なら登録済みだし、紅葉様の番号も入って居る
じゃあ、この番号は一体誰?
なんて思っていると、中也君からの電話が入って
「もしもし」
「わりぃな朝早くから」
「ううん。今ちょっと前に起きたから」
「そうか。組合がお前を狙う理由としてはお前のその異能力だ」
あたしの異能力?
「なんで斜陽なんかを」
「お前のその影を操る能力さえあれば組合としては攻撃も防御も出来るって話だろ」
「そんな便利な能力じゃないんだけどなぁ。組合にしても、ポートマフィアにしたって」
「お前はそう思っているかもしれないが、そう思っているのはお前だけで会って組合の長も首領もお前たちの社長だってそんなこと思っちゃいねぇよ」
へ?
「お前はお前のまま、今のお前が“居たいと思う場所”に居ればいいだけの話だ。
お前がこっちに戻って来ても俺達は何も言わねぇし、探偵社に居たいならそのまま居ればいいだけだろ」
「うん。ありがとう中也君」
「おう。学校にはちゃんとに行けよ」
ほんと、時々お母さんのような発言をするんだよなぁ
「あの木偶が、茉白が今はちゃんとに学校に行けてるって昨日言ってたからな」
そんな話をしてくれてたんだ
「無茶だけはすんなよ」
「うん」
電話を切ってくれた中也君のおかげで少しだけ、ほんの一寸だけ頑張ろうっておもえたのは内緒だ
其の儘普通に学校に行くと
「おはよう。太宰さん」
「おはよう。沢田君に皆も」
「おう」
「あぁ」
「今日はあの赤ん坊いないんだ」
「いや、絶対にどっかにいる」
隠れてるタイプ?
「そう言えば、昨日あの後大丈夫だった?」
「平気でしたよ?特に何事もなく帰りましたけれど」
「そっか。其れなら良いんだ」
そう言ってくれた沢田君に
「何がいいんだ。ダメ綱」
背後からいきなり蹴られた沢田君
「おはようございます」
「おはよう。茉白ちゃん」
「おはよう。京子ちゃん、ハルちゃん」
「此奴は今日も連れて行かなくちゃならねぇんだぞ」
「いやいや。だから行かないですって」
「いいや来てもらう」
「だから、何でお前が決めてるんだよ」
「守護者とかはともかく一瞬でもリングを所持していた者だからな」
あんなリングに其れだけの強い何かが有るわけでもないだろうけど
「面倒くさいなぁ」
何かあれば乱歩さんに連絡が行く算段を着けておけばいいのか
「面倒くさくても来てもらわなくちゃ困る」
「では、気が向いたら」
なんて言って先生が入って来たタイミングでこの話はとりあえず終わった
お昼を食べようと屋上へ行くと
「あ、太宰さんも外で食べるの?」
「屋上ですよ」
別に食べなくても。とも思ったけれど食べないとお兄ちゃんと乱歩さんにお叱りを受けてしまうから
「私たちも一緒に良いかなぁ?」
「いいですけど、面白くないと思いますよ」
「そうですか?」
「えぇ」
それでも屋上まで付いてきた京子ちゃん達と一緒にお昼ご飯を食べると
「ハヒ?其れだけですか!?」
「えぇ。別にお昼は食べなくても平気なのだけれど食べないとお兄ちゃんたちに何を言われるか大体想像がつくから」
「だからそんなに細いんですー!」
細い?
「細くなんてないよ?」
寧ろ普通なのでは?あたしよりも
「京子ちゃんやハルちゃんの方が細いでしょう?」
「私たちなんて全然っ!」
10/10ページ