第1章 -昔の話-
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産屋敷邸に到着し、お館様の部屋に通される。
「おかえり。その様子だと、鬼狩りは成功・・かな」
「すみません兄様、私は鬼の頸を斬れませんでした。天元がいなかったら取り逃がしていたかもしれません。」
「そっか。でもいい訓練になったね。今度は鬼の頸を斬れるようになるのが目標だね。鬼殺隊でも女隊士が毎年増えてきているからね、李亜なら大丈夫。・・・天元、妹を守ってくれてありがとう。そして、鬼狩り、お疲れ様、どうだった?」
「・・・自分の弱さを痛感しました。どうやったら私は鬼殺隊員になれますか、お館様。」
「鬼殺隊員でもないのに、鬼の頸斬っちゃうなんて、それだけですごいのにね。天元がその気なら、考えておくよ。今日はゆっくり休んで。」
「ありがとうございます。お館様。」
俺とお館様が話すのを、李亜はじっと見つめていた。
強くなりたい、今のままでは無力すぎる。弱い鬼だったからこそ倒せた、それもギリギリだ。李亜を守るのは他の誰でもなく、自分でありたい。だから、鬼殺隊入隊を志願した。
産屋敷邸は、やけに広い。迷うのは簡単だ。
お館様こと産屋敷耀哉様が住んでいる場所から離れたところには李亜の稽古場、寝殿がある。それから、産屋敷邸に仕えている使用人、隠(かくし)と呼ばれる者達の稽古場、あとはよくわからんがたくさんの部屋がある。
その中の一つに、李亜の剣術の師として当てられた俺の部屋がある。同じ敷地内とはいえ、李亜の寝殿からは少し離れている。
お館様への報告のあと、それぞれの部屋に向かおうと廊下を歩く俺と李亜。鬼殺隊入隊については、何も聞いてこない。
「疲れただろ。ゆっくり休め。明日の稽古は午後からだ。」
そういって、李亜の頭に手をやると
ぎゅっ
俺の胸元抱きついた李亜。予想もしなかった李亜の行動に俺は動揺を隠せない。
「っ!どうした、李亜。どっか痛むか、腹減ったか?あ、明日は稽古休むか!」
「・・・・ちがう。」
俺の胸元に頭をうずめたまま、李亜が小さく呟いた。
しばらく沈黙が続いたあと、
「・・・怖かった」
震える声を発しながら俺に抱き着く李亜。そうだよな、あんな化け物、びびるよな。こんな小さな体でよく頑張ったな。
そう思いながら、抱きしめ返すと、
「天元、一緒に寝て?今日だけ。お願い。」
まてまてまてまてまて・・・・・・
それはまずいぞ、わかってんのかコイツ。一緒にって・・・抑えられんのか、俺。いや、李亜とは頭ん中で何度も・・・いや、これは現実だ。冷静になれ。驚きと怒りと動揺と高揚が同時に押し寄せる。
「ねぇ、天元!」
頼むから上目遣いはやめてくれ。
深呼吸をして、言う。
「・・・李亜、いっておくが俺は男だ。一緒に寝るっつーことはだな・・」
「わかってる!何歳だと思ってるの!産屋敷家ではもう結婚してもおかしくない歳なんだから!
・・・・・天元になら何されてもいいから!お願い・・・」
ああ・・・負けた。
「おかえり。その様子だと、鬼狩りは成功・・かな」
「すみません兄様、私は鬼の頸を斬れませんでした。天元がいなかったら取り逃がしていたかもしれません。」
「そっか。でもいい訓練になったね。今度は鬼の頸を斬れるようになるのが目標だね。鬼殺隊でも女隊士が毎年増えてきているからね、李亜なら大丈夫。・・・天元、妹を守ってくれてありがとう。そして、鬼狩り、お疲れ様、どうだった?」
「・・・自分の弱さを痛感しました。どうやったら私は鬼殺隊員になれますか、お館様。」
「鬼殺隊員でもないのに、鬼の頸斬っちゃうなんて、それだけですごいのにね。天元がその気なら、考えておくよ。今日はゆっくり休んで。」
「ありがとうございます。お館様。」
俺とお館様が話すのを、李亜はじっと見つめていた。
強くなりたい、今のままでは無力すぎる。弱い鬼だったからこそ倒せた、それもギリギリだ。李亜を守るのは他の誰でもなく、自分でありたい。だから、鬼殺隊入隊を志願した。
産屋敷邸は、やけに広い。迷うのは簡単だ。
お館様こと産屋敷耀哉様が住んでいる場所から離れたところには李亜の稽古場、寝殿がある。それから、産屋敷邸に仕えている使用人、隠(かくし)と呼ばれる者達の稽古場、あとはよくわからんがたくさんの部屋がある。
その中の一つに、李亜の剣術の師として当てられた俺の部屋がある。同じ敷地内とはいえ、李亜の寝殿からは少し離れている。
お館様への報告のあと、それぞれの部屋に向かおうと廊下を歩く俺と李亜。鬼殺隊入隊については、何も聞いてこない。
「疲れただろ。ゆっくり休め。明日の稽古は午後からだ。」
そういって、李亜の頭に手をやると
ぎゅっ
俺の胸元抱きついた李亜。予想もしなかった李亜の行動に俺は動揺を隠せない。
「っ!どうした、李亜。どっか痛むか、腹減ったか?あ、明日は稽古休むか!」
「・・・・ちがう。」
俺の胸元に頭をうずめたまま、李亜が小さく呟いた。
しばらく沈黙が続いたあと、
「・・・怖かった」
震える声を発しながら俺に抱き着く李亜。そうだよな、あんな化け物、びびるよな。こんな小さな体でよく頑張ったな。
そう思いながら、抱きしめ返すと、
「天元、一緒に寝て?今日だけ。お願い。」
まてまてまてまてまて・・・・・・
それはまずいぞ、わかってんのかコイツ。一緒にって・・・抑えられんのか、俺。いや、李亜とは頭ん中で何度も・・・いや、これは現実だ。冷静になれ。驚きと怒りと動揺と高揚が同時に押し寄せる。
「ねぇ、天元!」
頼むから上目遣いはやめてくれ。
深呼吸をして、言う。
「・・・李亜、いっておくが俺は男だ。一緒に寝るっつーことはだな・・」
「わかってる!何歳だと思ってるの!産屋敷家ではもう結婚してもおかしくない歳なんだから!
・・・・・天元になら何されてもいいから!お願い・・・」
ああ・・・負けた。