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カズテル

【イベントシナリオ(仮)】
PS1で言うと公園後~お茶会前くらいの距離感
スチル差分が間に挟まってたり恋愛ゲーらしくきゃるんきゃるんなフォントだったりと思ってください

***

「何ジロジロ見てんだ」
 笑うテルミの橙色のフードが夕暮れの空に溶け込み、輪郭がぼやけて見える。

 このまま溶けて居なくなってしまうのだろうか。テルミという存在は、いつの間にか現れる一方で、同じように自分の目の前からすぐに消えてしまう気がする。

目の前に広がる、清浄なイシャナの夕空。
視界の先に沈み行く、ぎらぎらと燃える陽。
橙。
…テルミが居ない。

「…………………え」
「ブフッ」

 視線の反対側から吹き出す声が聞こえる。
反射的に振り返ると、愉快そうにケラケラと笑うテルミが後方にいた。

「ヤッベー、やっぱカズマちゃん面白ぇわ~。今すげえ顔してたぜ」
「テルミさん…………」
 またからかわれた。ため息と共に、肩の力が一気に抜けていく。
「安心しろって。テメェが《蒼》見つけるまで、おちおちよそ見もできねえっての。危なっかしーからなぁ~」
 またこれだ。普段は厄介事に関わらないように笑顔で取り繕っているが、やはり表情に出てしまっていたらしい。こちらの内側を見透かされているようで、きまりが悪い。
 でも、テルミに心底嫌悪を感じるかといえば、不思議とそうではない。寧ろこの不審者が側にいると、何故か自分は安堵に包まれるように感じるのだ。尤も、テルミの小馬鹿にした態度が腹立たしいことに変わりはないが。

 昨日、テルミがカズマに囁いた言葉を思い出す。

《いいか。テメェは自分の力で《蒼》に辿りつく必要がある。これはアレだよ、逃れられない運命ってやつだ。わかるな?》

(逃れられない運命、か…)

 ふと、テルミがカズマに一歩近づき、カズマを覗き込むように話しかけた。
「なあカズマちゃん」
「はあ、今度はなんですか」
「テメェとずうっと一緒にいてやんよ…つったら、カズマちゃん嬉しい?」

 心臓が高く跳ねる音がした。

 カズマのあからさまな反応を見て、テルミの口元がさらに深く裂ける。
「嬉しいか!嬉しいよなぁ!?ヒッヒヒ、そーだろ!ほんとに分っかりやすくていいなぁテメェ!」
 まるで子供が悪戯にはしゃぐような口振りだ。目深に被ったフードの影から、テルミの目が細く歪められるのが見える。
 
 陽はもう、今にも落ちようとしていた。

〔勘弁してくださいよ〕
〔…その通りです。参りました〕




***

※何気にテルミさんイリュージョンという不可解な動きしてるけど気づいてないまきゅちゃ
まあいつの間にか部屋にいる男だしな(それで片付く話ではない)
そういうとこやぞ



【補足という名のひどい幻覚】
○正規円満ハッピーエンドルートをクリアすると、次回開いたらタイトル画面に謎の黒い影が現れる
New gameを押すと響く声
「待たせたな、カズマちゃあん…」
隠し・テルミさんルートスタート

似非恋愛ごっこを楽しめる、テルミ含む全攻略キャラが対象のAルートを履修したのち、もしテルミルートをクリアできたらPS1本編のBルート攻略の流れ
Bルートクリア後はゲーム自体が二度とプレイできなくなっている…

***
例の半獣人に襲われる公園
「これ恋愛AVGですよね?」
「あ?そうだよ」

ザウィールオブフェイトイズターニーン

「何か始まってません?」
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