人を呪わば
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良い行いには良い報いを、悪い行いには悪い報いを。
世の中はそう言う因果関係で結ばれている。
「よぉ、昼間の姉さん。こんな遅い時間に1人で歩いてると、バッドガイに絡まれちゃうよ?」
「ヒヒヒ…」
ついでに、目をそらして逃げた事は必ず後で報いが返ってくる。
目の前でニタニタと気味の悪い笑顔を浮かべる2人組に思わず鞄の紐を握る手を強くする。
「…あの…昼間はごめんなさい…」
「お?じゃあ俺と付き合う気になってくれた?」
「……それも…ごめんなさい…」
今日のお昼。私はこの男性と肩をぶつけてしまったのである。
最初こそ蹲って骨が折れただの治療費をだの喚いていたが、私が女だと分かるとじゃあ治療費はいいから付き合ってくれと言い出した。
怖くなった私はその場から脱兎の如く逃げ出し、ことなきを得たが仕事を終えた帰り道、再び遭遇してしまった。
「いいじゃねぇの。一回付き合えば俺の良さが分かるからさあ。ほら!いくぞ!」
「…っえ!ちょっ……!」
腕を掴まれてぐいぐいと引きずられる。
誰か助けを呼ぼうと周囲を見回すが誰もいない。
本格的にヤバいと思い男の腕をひっぺがそうとしたとき、能天気な声が響いた。
「こんばんは!その子、困ってる!離してあげたら?」
「っ…!あぁ?誰だよお前」
薄暗い街頭の中、音もなく突然現れた青年に男が一瞬怯む。
さっき周囲を見た時は影も見なかった気がするが、どこにいたんだろう?
「この女の知り合いか?」
「んー?どうだっけ?」
態とらしく小首を傾げる青年に男はイライラを増長させる。
「ねぇ、ぼくたち、知り合い?」
ニッコリと薄っぺらい笑顔を貼り付けたピエロのような青年。
一目見た印象はそんな感じだった。
そう言えば昔、誰かに同じような印象を抱いた気がする。
「何を訳のわからねぇことを!お前は何なんだ!」
「ん?通りすがりの鉄道員!」
「ふざけてんのかてめえ!」
燃え上がる男2人に対して、青年は飄々とした態度を崩さない。
「俺たちを誰だか知らねえのか!!バッドチームのブラックバギーをよお!」
「アニキ!こう言うバカには何言っても通じやせんぜ!コテンパンにしてやりましょう!」
その言葉に青年の瞳がギラついたものになった。
「いいよ。2人でおいで。ぼく、今すっごく本気。シビルドン!ドリュウズ!」
「ぶっ飛ばせ!ドテッコツ!」
「出番だぞ!ワルビル!」
繰り出されたポケモンたちに圧倒され、腕を離された私は一歩後ずさる。
本当はこのまま逃げ出したかったが恐らくは私を助けるために乱入した青年を置いていいものかと脚を縫い付けられた。
「ねぇ!ぼくが勝ったら1つだけ約束事して!いい?」
「ぁあ゛!?」
「その代わり、きみが勝ったら何でも言うこと聞いてあげる」
その言葉にニタリと男が嗤う。
「おう!いいぜ!」
「ア、アニキ!?」
「ほんとうに?」
「ああ、ブラックバギーの名にかけて約束してやるよ」
「うん!じゃあ早く終わらせないと!」
完全に相手を軽んじている物言いに男の怒りが頂点に達した様子だった。
「ッハ!面白え!俺たちにそこまで啖呵を切って挑んでくるとはな!」
「後悔するなよ!」
「んー。それ、間違い」
今までよりも小さなつぶやきだったにも関わらず、ダイレクトに耳に届くような低い声。
浮かべる笑顔とは真逆に、その雰囲気は恐ろしいほど冷たい。
「ぼくがきみたちに挑むんじゃない。きみたちがぼくに挑むんだよ?」
世の中はそう言う因果関係で結ばれている。
「よぉ、昼間の姉さん。こんな遅い時間に1人で歩いてると、バッドガイに絡まれちゃうよ?」
「ヒヒヒ…」
ついでに、目をそらして逃げた事は必ず後で報いが返ってくる。
目の前でニタニタと気味の悪い笑顔を浮かべる2人組に思わず鞄の紐を握る手を強くする。
「…あの…昼間はごめんなさい…」
「お?じゃあ俺と付き合う気になってくれた?」
「……それも…ごめんなさい…」
今日のお昼。私はこの男性と肩をぶつけてしまったのである。
最初こそ蹲って骨が折れただの治療費をだの喚いていたが、私が女だと分かるとじゃあ治療費はいいから付き合ってくれと言い出した。
怖くなった私はその場から脱兎の如く逃げ出し、ことなきを得たが仕事を終えた帰り道、再び遭遇してしまった。
「いいじゃねぇの。一回付き合えば俺の良さが分かるからさあ。ほら!いくぞ!」
「…っえ!ちょっ……!」
腕を掴まれてぐいぐいと引きずられる。
誰か助けを呼ぼうと周囲を見回すが誰もいない。
本格的にヤバいと思い男の腕をひっぺがそうとしたとき、能天気な声が響いた。
「こんばんは!その子、困ってる!離してあげたら?」
「っ…!あぁ?誰だよお前」
薄暗い街頭の中、音もなく突然現れた青年に男が一瞬怯む。
さっき周囲を見た時は影も見なかった気がするが、どこにいたんだろう?
「この女の知り合いか?」
「んー?どうだっけ?」
態とらしく小首を傾げる青年に男はイライラを増長させる。
「ねぇ、ぼくたち、知り合い?」
ニッコリと薄っぺらい笑顔を貼り付けたピエロのような青年。
一目見た印象はそんな感じだった。
そう言えば昔、誰かに同じような印象を抱いた気がする。
「何を訳のわからねぇことを!お前は何なんだ!」
「ん?通りすがりの鉄道員!」
「ふざけてんのかてめえ!」
燃え上がる男2人に対して、青年は飄々とした態度を崩さない。
「俺たちを誰だか知らねえのか!!バッドチームのブラックバギーをよお!」
「アニキ!こう言うバカには何言っても通じやせんぜ!コテンパンにしてやりましょう!」
その言葉に青年の瞳がギラついたものになった。
「いいよ。2人でおいで。ぼく、今すっごく本気。シビルドン!ドリュウズ!」
「ぶっ飛ばせ!ドテッコツ!」
「出番だぞ!ワルビル!」
繰り出されたポケモンたちに圧倒され、腕を離された私は一歩後ずさる。
本当はこのまま逃げ出したかったが恐らくは私を助けるために乱入した青年を置いていいものかと脚を縫い付けられた。
「ねぇ!ぼくが勝ったら1つだけ約束事して!いい?」
「ぁあ゛!?」
「その代わり、きみが勝ったら何でも言うこと聞いてあげる」
その言葉にニタリと男が嗤う。
「おう!いいぜ!」
「ア、アニキ!?」
「ほんとうに?」
「ああ、ブラックバギーの名にかけて約束してやるよ」
「うん!じゃあ早く終わらせないと!」
完全に相手を軽んじている物言いに男の怒りが頂点に達した様子だった。
「ッハ!面白え!俺たちにそこまで啖呵を切って挑んでくるとはな!」
「後悔するなよ!」
「んー。それ、間違い」
今までよりも小さなつぶやきだったにも関わらず、ダイレクトに耳に届くような低い声。
浮かべる笑顔とは真逆に、その雰囲気は恐ろしいほど冷たい。
「ぼくがきみたちに挑むんじゃない。きみたちがぼくに挑むんだよ?」