大好きな手がずっと腰に回っているのを感じながら




黒のペンキを撒き散らした空に夏の花が派手に咲き誇る




それを目にしながら、自分の頭の中は華美な色彩を認識出来なくなるほどにスパークして





乗っ取られそうなほどの強烈な白に支配されていった









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SPARKLE!!

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「おう……」
「ちょっとー、似合ってるぐらい言ってくれてもいいんじゃねーの?」
「いや、うん。似合ってる。かわいい」
素直に褒めたらぽっと顔が赤くなった。大きめの窓に寄りかかる彼が着ているのは今日のために用意した浴衣だ。小山とシゲに手を借りながら選んだというそれはセンスもいいし、どこか儚く可憐な雰囲気を纏う手越によく似合っていた。
「じゃ、俺も着替えてくる」
「あと三十分はあるからゆっくり支度していいよ」
手を振って返しバスルームに向かう。流石スイート。なかなかの広さだ。シャワーを浴びて風呂にも浸かり、あらかた熱を冷ましてからおろしたての浴衣に腕を通す。
爽やかな若草色を基調とする雪花絞り。
色々悩んでいたのだが見るだけで若葉が香ってきそうなそれを一目見て気に入った。
ところで、何故ホテルまで借りて二人で着物を着ての逢瀬をやっているのかというと。
きっかけは我らがリーダー、丸の内OLも真っ青な女子力を持つ彼の一言がきっかけだった。
『浴衣で花火デート、してみたくない?』
曰く、自分たちが堂々と外でそんなことが出来るわけがないので彼のマンションでコヤシゲは室内浴衣デートを決行するらしく、随分と上機嫌だった。そこで、暇があったらまっすーも誘ってあげたら?と勧められたのだ。幸い、その当日は自分のカット撮影はなくいい具合の時間に上がれることがわかっていたが、俺と手越の住まいからはその花火大会は見られない。無理なのでは、そう思ったが、窓が広く、外がよく見られる場所だとある高層ホテルを紹介された。裏から入れる地下駐車場もありその辺の警備は頑丈らしい。予約をと電話をすれば、花火がよく見られるベストな階の中の一つに空きがでたという。相棒のスケジュールはどうだったかとマネージャーに聞こうとすれば先に小山がメモパッドを見せてきた。
”テゴちゃん、スケジュールOK♡”
『……そちらの部屋に予約を入れたいのですが』
『かしこまりました!では……』
受付嬢の聞き取りやすい高めの声を受け止めながら思った。この男はいつからこれを計画していたのだろう。あいつは早くメッセージを返す方ではないのにあらかじめ聞いていたと言うのか。
『かわいいツーショット、楽しみにしてるね!この前の女性誌のやつとは一風変えて爽やかなのにしてみたら?例えばぁ、……』
にこにこと彼はそう言って様々な浴衣カタログを広げてきたのだった。


「あ、タカ!ちょうど良かった。もう少しで始まりそう」
「うん」
行きがてら部屋の照明を暗くする。
日が長いこの夏だがもうすっかり暗くなっていて、代わりに見事な月が眼下の橋や公園に群がる浴衣や甚平の集団を照らしていた。子供みたいに目を輝かせて空を見上げる大きな瞳もその光を受けて光っている。彼の着る浴衣はどんな柄だったか、と白地にランダムな縦線が入った肩を見つめた、ちょうどその時。
華やかな顔立ちが金の光に照らされた。
「おおおー!!」
「……すっげぇ」
「わざわざ来た意味あったな!さすが慶ちゃん、ポジショニングバッチリだ」
完璧な高さで咲く花火は俺達だけでなく部屋の中まで照らす。どちらとなく手が繋がれて、肩がぴとりと触れ合うほど二人の体が近付いた。無意識なのか照れがなくなってきたのかどうなんだろうなと思っていたら、ピンと細い腕が伸ばされ天を指さした。
「あ、タカ見て!」
「ん?」
「にゅーすカラーだ」
「ふふ、確かに」
上機嫌な瞳はその四色を綺麗に反射して輝いている。他にも、スイカだったり蝶々だったりにっこりマークだったり変わり種を挟んで、最後は恒例のフィーバーでフィナーレを飾られる。数々の黄金の花が真っ暗な世界にグリッターを撒き散らしていくのが壮観だ。ちょっと前まではこれが恋人のトレードマークだったな。隣のピンク髪を横目で見ると、光で彼の着物がよく見えた。白地にストライプが間隔を開けてランダムに引かれ裾のほうに従って大きな花火が散りばめられる数が増えていく。女物にも見えるが、朱色と紺がいい具合に混ざりあった結果雅なかっこ良さに収まっていた。「綺麗……」と呟いて耳にかけられた髪は、軽くアレンジしてあって、浴衣と同じ色合いのが飾り付けられている。アレンジはヘアメイクさんに頼んだんだろうが飾りは不器用な手先でつけたようでちょっとぐらついているのでさっと直してやったらはにかみながら礼を言われた。よく見れば唇がいつもよりちょっとピンクっぽい。薄く色つきのをつけたのだろうか。なんて思いながら小さな顎を自分の方に近づける。
花火大会の最後の最後、大トリを飾ったのは完璧な角度で打ち上げられたピンク色のハートだった。















するりと浴衣を脱いで綿絽（めんろ）の長襦袢一枚になるまでの仕草を視線で追う。 骨っぽい肩は幅はあるが厚みはないので尚更細身の体躯が際立った。浴衣を脱ぎ捨てて洗濯可の浴衣を着た俺を振り返りつつ、ちょっと待ってと言いながらヘアピンを外しにかかるが案の定不器用な指が苦戦している。ちょっと笑うとムッとさせてしまったので、こちらに手招いて隣に座らしひとつひとつ外していくと、ハートのピアスのついた耳朶がほんのり桃色に染っていた。側頭の髪をいじるにあたって、どうしてもこちらに頭を傾けて貰わなくてはならないし、片手は後頭部を支えている。故意に何気なく項を指先でまさぐり刺激していたのに加え、彼はさっきから俺の胸板の方に顔を向ける体勢になっている。もしかしたらそれもあるのかな。
「はい、全部取れた」
編み跡の残ったピンク髪をくしゃりと梳いたら、ハッとして身を起こす。
「ありがと、やっぱあんた器用だね」
「まあ、これぐらいは普通出来るでしょ」
いくつか言葉を交わすが、俺は着実にぺらい布に包まれただけの恋人に欲情していっていた。長くはないが十分に細い項、白っぽい喉や手、布越しの肩周りの骨格、細い腰と肉感のある太腿、組まれてたまに揺らされると見える足首、薄手の絽の生地から透けるちょっと焼けてきた肌━━━━勝手に動いた右手が数十分前より紅潮した頬を包んだ。
「……いい?」
「おっそいよ。ほら、」
首に手を回さえて深く口付け合う。序盤は強気でいる彼は、歯列をなぞり上顎をくすぐって舌を吸い上げれば簡単にとろけてしまうし、どのまま息が出来ないほど攻めれば瞳に涙が浮かんでくるのでそれを見るのも楽しかった。
のだが、機嫌がいいらしい彼はキスの後、唇を指で拭いながらベッドに腰かける俺の足の間に座り、下着を着けていないとわかると薄く微笑んだ。そんなことしなくていいと言っても「やりたいから」と言って聞かないのだ。
「たまにはいいじゃん。気持ちよくするから……駄目?」
「俺がそう言いきれないのわかって言ってるだろお前…… 」
「じゃ、遠慮なくご奉仕させていただきますよ」
手はあまり使わず、鼻筋を埋めるように俺の自身を取り出し、先を短い舌でチロチロと舐めてから一気に根元まで咥え込む姿だけで興奮を煽られる。小さな口に自分のモノをねじ込むのには罪悪感があるが、彼も恍惚の表情を浮かべているし初めてではないからまあ大丈夫だろう。足の間にしゃがみ込まれるだけで腹の奥が燃え盛っていく。
だんだんでかくなってきて口だけでは手に負えなくなってきた部分を指でちゃんと構ってくれる程に彼は上手くなった。熱く息を吐きながら彼の方を見れば、薄くて胸で重なった部分以外は中が透けやすい長襦袢を小さな二つの突起が押し上げていた。引っ掻くと身体全体で反応してくれるのがかわいい。うるうるな瞳で睨まれるが、体をまさぐる手は止めない。
「手越、」
「ん、ひもちい?」
「……はッ、うん」
嬉しそうに目を細めるのなんかたまらない。人差し指と親指で輪っかを作って根元の方を擦って、じゅぶじゅぶと音を立て舌での愛撫も欠かさずに快楽を引き出す小さな口。たまに俺のモノを頬に擦りつけたりして器用に気持ちよくさせてくれる。桃色の頭髪髪に通していた手でちょっと強く髪を梳き、「てごし、出そう」と切羽詰まった声を出すと頷いて口を離す。
「どこがいい?」
「……顔」
「ん、いいよ」
従順に目を閉じた彼の顔に向けて陰茎をすいて白濁を整った顔に迷いなく吐き出した。長いまつ毛やまろい頬に白く濁った粘液が滴り落ちていくのには喉が鳴った。長い睫毛にまで引っかかっている。目、開けちゃダメだよと言って浴衣の懐に入れていた手ぬぐいで主に目に周りを綺麗にしてあげるとゆっくり大きな目が開かれて。
「ふふ、このむっつり」
「好きでしょ?」
「……ばか」
生意気な口からこめかみまで手を滑らせ飛び散った精液を拭って手ぬぐいを手に取ると、彼の手が伸びて俺の手にべっとりついたそれらを犬や猫のように舐め取り始めた。拒むことなく、逆に指を小さな口内を擽ると熱っぽい吐息が何度か漏れ、薄手の絽の生地を濡らしながら押し上げているのを確認する。
「ふ、ぇ?」
指をいきなり引き抜いて驚きぽかんとした恋人の額に口付け、脇に手を入れ膝の上に跨るように乗せる。
「絽ってさ、エロいよね」
「んぅ、…ふ」
帯は取らぬまま前を寛げたら、脱がしやすい夏の風物詩は恋人のしなやかな裸体を簡単に俺に開け渡してくれる。
「うっすら身体が透ける生地なんて、昔の人は欲情しなかったのかな」
「知らッ…な……」
「俺には効果てきめんだけどね。めちゃくちゃそそる」
薄い胸に吸い付いて突起を少し強めに噛んでから首筋に移動して、肩びくつかせる部位に痕がつかない程度にキスを落としながら首後ろの衿を掴んで肌蹴させ右肩を露出させた。いい具合に筋肉のついた白い内腿をなぞって、早くも天を向いている滾りに隠し持っていたリングを嵌めると怯えたような、しかし明らかに感じ入った呻き声が聞こえてくる。肩に付かれている両手が食いこんだ。
「ぅﾞあ、や、それやだ……!!」
「それ、汚したくないでしょ」
「いい!これ、洗えるやつだから、」
「いいじゃん、面白いし」
赤かった目元がかあぁっとさらに赤くなる。
「でも、苦し……」
「後ですっごく気持ちよくなるから。…ね?」
うう……と渋る彼の唇を奪って上顎を擽りながら後ろに手を伸ばしたら、案の定そこは通常よりもずっと解れている。
「ったく、わざわざしなくたっていいっつってんのに」
「だってちょっとでもタカとイチャイチャしたいんだもん。これだったらすぐ出来るし」
首を傾げて目を細め、悪戯に笑いながら言うのはこれでもかってほどあざとい。
「お前、マジで俺のこと好きだな」
「人のこと言えんの?」
襦袢の後ろを自ら引き上げ、俺のに緩んだ蕾をピトリと当てながらまた笑って「顔射見ただけでここまで勃たせてんのにさぁ」と顔を寄せて言ってくるのは相も変わらず生意気だ。歌う時とは違って、スる時にはどっちが上になると分からせないとな。
「え、あッ……ぃあああ‼‼」
若干挿入っていたのを一気に落とし込むとビクビクと達し腕の中の身体が弓なりにそる。浮き上がった喉仏をベロリと舐めたら達したばかりの身体がビクンとまた揺れた。
「だめ、急にしないでよ……!!」
「でも手越、こういうの好きでしょ。もうパンパンだし、これ」
「ひ、ぅあ、……さわ、ないでぇ…！んん、あ、やん、」
軽い身体を緩やかに突き上げあえかな声を楽しむ。いつの間にか浴衣は両肩を滑り落ち肘に引っかかって衣服としての意味は失せ、代わりにいい興奮材料になっている。さてこれからどう虐めていこうかと悪知恵を働かせていると窓の外からドンと火薬の音が響いた。そういえば、今日の花火大会は同じ演目を二回するんだったか。……いいことを思いついたかもしれない。脇に腕を通し、意識がとろけかけている彼の動きを止めて大きな目を見つめて問う。
「手越、花火、見たくない?」
「さっき見たじゃん!、それより、」
「もちろん止めないけど」
「ん、ッはぁ?……ひ、やん、急に、」

脈絡なく結合を解き抱き上げ、歩くうちに元の位置に戻った浴衣の裾をたくし上げて帯に押し込みながら大きな窓に向かう。脚がガクガクしてほとんど立てないことを知っている上で窓に手を付かせる。何する気?なんて怯えた目をしてくるが秘孔は期待するようにヒクついていた。
「ほら、前見な。花火上がるよ」
「…へ?何……ッッぅああん、あぁああﾞ!!!」
一息に先程挿れていたよりも奥をゴリゴリ突き上げる。また急にしないで、と言う言葉を無視し戦慄く腰を指が食い込むほど強く掴んで後ろからとめどなく攻め続け、シックに整えられた高級ホテルの一室に卑猥な水音と肌がぶつかり合う音が響いた。彼は既に手をついているというより窓に必死に縋り付いている。さっきまで純情デート気分で味わった夏の花を見るといましていることがイケナイことのように思えるからか、爆発音が鳴るたび、閃光が咲く度後ろをぎゅうぎゅうと締め付けてくるのがかわいい。
「ゆうや、」
「や、あん、あッ…もう、無理ッだってえ……!!」
「大丈夫、まだいけるでしょ」
「むり、むりぃ……ッ」
「無理じゃないよ。まだ花火も終わってないもん」
「なにそれ、……ふぅっ、あぅ、やあぁ…」
「気持ち良さそうじゃん」
張り詰め今にも弾けそうなそれをつうーと撫でる。
「ああﾞッ……ヨす、ぎて、あん、ひゃぁあ、無理ぃ……」
「かわいー」
リングを嵌められてイけない状態っていうのはまさに快楽地獄らしい。以前ちょっと怒りっぽい口調でシゲと愚痴っているのを廊下から小山と立ち聞きしたことがある。もう本当ならとっくに吐き出してすっきりしているのにそれを止められるから気持ちよさのてっぺんから永遠に降りられなくて悶えても悶えても逆に苦しくなるだけだ、加減ぐらい出来るだろうだとか言っていたっけ。
「でもまあ、こんな可愛いの見られんだからたまにはやりたくもなるって」
「ひう、あっ、あん、は、うぅ～～」
そう言った頃には、よく遅漏と恋人から罵られる俺でも三回目を出していたところだったから彼の方はもう頭も働いていないようで、意味をなさない叫びしか聞こえなくなっていた。
すっきりした自分のを抜いて、ほぼ弛緩しきった身体をカウチに横たえれば、皮のヒヤリとした質感に背を震わせた。あまり汚さないようにと着物の裾を戻して小さい尻の下に敷いたが、散々食い散らかした恋人の肢体にゴクリと喉が鳴る。もう既に腰は立っていないし力を入れる余地はないらしいので脚はだらしなく開かれ、衿なんて背中の下の方ぐらいまでずり落ちた上汗やらなんやらで濡れてほぼ完全に透けている。襦袢としての役目を果たしているのは細腰にきつく巻かれた帯だけだ。さらに内腿には白濁が伝っててらてらと光っている。
「ふ、あ……」
勝手に体が震えるのか定期的にビクビクと体が震えるようでいちいち苦しそう。早くすっきりさせなくちゃあね。
「ゆうや、最後にイこっか」
後ろに回って胸にもたれ掛かる体勢に変えてあげてから銀のコックリングに手を伸ばし外しにかかる。すれば。
「だめ‼待って、今は……!」
必死な制止に笑顔で答えれば、恐怖を感じたらしく涙が流れたが、彼の中の奥底に眠った被虐趣向が目の奥で笑っている気がする。
「気持ちよくなろうな」
ここで、素直にやめてあげる奴がいるだろうか。

「ヒぐッ!?ぅあ、━━━━ひあﾞぁあああッッ‼‼」

彼の絶頂は花火のフィナーレとほぼ同時だった。長い間攻め続けすぎたかな、大きな双眸に力はない。
薄い胸板の前に回した腕にすがりつきながら彼は達した。所詮トコロテンと言うやつだろう。何回かにわたって出し終わり、最後の最後にプシャ、と音を立てて透明な液体を吐き出すと、ほぼ頭と爪先を突っ張ってしなっていた身体の糸がプツンと切れたように冷たいカウチに倒れ込んだ。
「あ、あ……」
腹に散らばったものを指先で掬い、ベトりと小さな頬に擦りつけてみる。余ったものを口に持っていき「舐めて」と言えば従順に舌を出して綺麗に舐めとった。とうに頭のネジが飛んでいるらしい。
「かわいいね、ゆうや」
腹筋にもう力が入らないのか締まりなく笑っている。
「ば、か……」
「ごめんごめん、ちょっとやりすぎた」
「もういい、から、」
「……ん」
閉じられた瞼を見て彼の言わんとしていることを察した。
さっきまでしていた求めあって奪い合うようなものではなくて、互いの存在を確かめ合うような押し付けるだけのプレッシャーキス。角度を変えて何度か繰り返すと、いつに間にか今にも寝落ちしそうな様子で俺の首筋に顔を埋めた。いつまでたってもあどけないままの眠たい時の顔。その頬に軽くキスを落として。
「おやすみ。無理させすぎちゃってごめんね」
ここでいつもならわかってんなら加減しろ、と高い叫びが飛んでくるのだが、意識がはっきりしていなかったからか今回は違った。
「たぁ、か…」
「ん?」

……すき。ちょーすき、まじで……すき

緩慢に薄い唇が動き呟いた。舌っ足らずに。「す」がたまに「しゅ」に聞こえたし。言ったらすぐにこてんと眠りに落ちたし。たまらなくて肩に頭を乗せた彼を起こさぬよう身を丸めて悶絶する。多分今日一番に顔が赤いはずだ。見られなくってよかった。ドン、という音に顔を上げて窓を見れば、♡の花火が最後をまとめていた。なんだか冷やかされたように感じて唇を噛んだ。
いやでも、それにしたってなんだって、急にあんなこと言って寝落ちして、最後にふわっと笑うなんて。
「あー、もう、なんでこんな……かわいすぎ…だろ」
照れるといっつもトゲを出すから、たまにくるデレがマシンガンばりの殺傷力で胸を撃ち抜いてくる。ちくしょう、好きなのはこっちだよ。
これだから彼の恋人はやめられない。