Princess grape dress
【昔々、あるところに農家の人々に愛され、大事に育てられてきた翡翠(ひすい)色の美しい姫がおりました。
一方、世間では高級ブドウを狙う泥棒が噂されていました。
ぶどうの収穫時期が近づいた、ある夜の事です。
「フフフ、私はハサミ男爵。甘くて美味しいブドウには目がないのだ。おや、今宵(こよい)も美味しそうな姫がいるな…」
ハサミ男爵に目をつけられた姫は泣きながら懇願(こんがん)しました。
「あぁ、お願いですから、私を木から切り離したりしないでください」
「うむ。豊潤(ほうじゅん)で、すっかり熟して、食べ頃だ。今宵はこの姫をいただいて行こう」
そう言うとハサミ男爵は木と繋(つな)がっている、ブドウ姫のドレスの長くてキレイなリボンを、チョキン!と切ってしまいました。
「あぁ、農家の皆さん。せっかく大事に育ててくださったのに、私は今夜、ここから、さらわれてしまいます。私には、どうしようもありません。
ごめんなさい…さようなら…」
泣いているブドウ姫を他所(よそ)にハサミ男爵は、ブドウ姫をさらって行ってしまいました……】
◇purple ribbon campaign 2022
***
一方、世間では高級ブドウを狙う泥棒が噂されていました。
ぶどうの収穫時期が近づいた、ある夜の事です。
「フフフ、私はハサミ男爵。甘くて美味しいブドウには目がないのだ。おや、今宵(こよい)も美味しそうな姫がいるな…」
ハサミ男爵に目をつけられた姫は泣きながら懇願(こんがん)しました。
「あぁ、お願いですから、私を木から切り離したりしないでください」
「うむ。豊潤(ほうじゅん)で、すっかり熟して、食べ頃だ。今宵はこの姫をいただいて行こう」
そう言うとハサミ男爵は木と繋(つな)がっている、ブドウ姫のドレスの長くてキレイなリボンを、チョキン!と切ってしまいました。
「あぁ、農家の皆さん。せっかく大事に育ててくださったのに、私は今夜、ここから、さらわれてしまいます。私には、どうしようもありません。
ごめんなさい…さようなら…」
泣いているブドウ姫を他所(よそ)にハサミ男爵は、ブドウ姫をさらって行ってしまいました……】
◇purple ribbon campaign 2022
***