[ file Kyūsu ],
(好都合な呪文〜07話+08話),
◆◆◆07_杖の棘(とげ)
またバーム国で魔法習得が出来る様になってご機嫌のカミール。クルスは魔法の手本を見せてくれるが、杖が「ささくれてる」事に気付き彼は一抹の不安を覚える…◆そこへ「対お化け装置」の研究成果を見せるためシュロスがやって来る。それは建前で、彼は本当はカミールとの婚約破棄しようとやって来たのだが、クルスはその研究成果を彼女に見せてやれと言うと、2人を残して別の杖を取りにその場を去ってしまう。シュロスは婚約破棄の話を切り出そうとするが、自分は大国の人間でそれなりの人脈もあり、支障はないがカミールは小国の姫… (もし、クルスとの間が上手く行かなかったら彼女は独りぼっちになるのでは…)と考えがよぎり、話を切り出せなくなってしまう◆ピストル型の装置の話を聞かれその説明をしてると、シュロスは森に出かけて行くクルスを見つける。
“もうすぐ夕方よ、夜の森は危険なのに…心配だわ、追いかけましょう”
“君一人じゃ危ないよ”シュロスも後を追う◆…慣れない森で迷ってしまった2人。日も暮れて視界が悪いためカミールは野茨の棘でドレスを引っ掛け、肩越しが破れてしまう。シュロスが自分にマントを羽織らせてくれてカミールは少し…どきり…とする…◆更に歩くと一軒の館を見つける。
“今夜はここに泊めてもらおう”
中に入って声をかけるが誰もいないらしい。その時、2階の踊り場に走る影をとらえたシュロスは突然、発砲!
“誰もいないわよ…?”
と言うカミールだが、人間には反応しない武器なのに手応えを感じたシュロスは館の主が「お化け」であると察する。シャン!突然魔法をかけられ、2人は気絶させられてしまう……◆カミールが気が付くとそこは大きな寝室だった。隣にはシュロスが倒れている。
“何かしら…?”
彼の口には果実の赤い汁が付いている。そこへ何者かが現れる。
“あのお方は…お前を守るため、いつもいつも強力な魔法ばかり繰り出される…お前を守ってくれる伴侶さえ見つかれば、もう、こき使われる事もなくなるのだ…その赤い実は強力な惚れ薬の原料…おや?今夜は満月…面白い事になりそうだ…!”
そう言うと鍵をかけて2人を閉じ込めてしまう。シュロスが気が付いて起き上がる。
“大丈夫!?どこか具合悪くない?良かった、貴方までなにかあったらどうしようかと…”
心配するカミールを見て、婚約の件に考えを巡らせるシュロス…
“…彼女は独りぼっちになってしまうかもしれない…
このまま結婚した方がいいのでは…?でもクルスとの仲が上手くいくかもしれないじゃないか…彼女の気持ちを考えないと……”
急に気分が悪くなって来て…!
“心配しなくていい…君を独りぼっちになんかさせない…!”
カミールを抱き締めた。じわじわと力を入れて来るのでカミールは怯え出す。
“シュロス…離して!?”
見るとシュロスがオオカミ男の姿に!!
“いや!助けて、クルスー!!”
ガッシャーン!天窓が割れクルスが現れる。持っていたガラス瓶の水を浴びた途端、悲鳴を上げ、床に転がり、もがき苦しむシュロス!
“何したの!?”
“気付け薬だ”
そう言うとカミールの肩を鷲づかみする!次の瞬間ドレスが元通りに!
“僕は、“はしたない女性”は嫌いなんだよ!”
“は、はしたないって…
(_ _;)ガ~ン”
“君たちをこんな風にしたのは誰だ…!?”
そこへさっきの謎の男がやって来る
“御主人様、なぜ邪魔するのです!?これは貴方のためを思ってしたことですぞ…!”
“あ、あいつよ!”
“ふーん……”
バン!いきなり攻撃魔法を繰り出すクルス!
“ちょっと!相手は人間よ!?”
“こんな奴、人間じゃない…!貴様!!シュロスをこんな姿にして!カミールに恐い思いさせて!
僕の友人たちをよくも痛めつけてくれたな!!”
次の瞬間、杖は剣に変わって男を切り裂くクルス!
悲鳴をあげるカミール!その時、謎の男はこう言った……
(御主人様、これは貴方への最後の警告だったのですぞ…怒りや嫉妬の感情には、くれぐれも用心しなさい…さもないと、今度は貴方自身が取り返しのつかないことになりますぞ……)
“人間じゃないってこういう事…”
“長く使っていてこいつは自分の意志を持ったのさ…”
“だから僕のピストルも手応えがあったのか…”
折れた杖がそこには残っていた。
◆朝になり、バーム城に帰る途中…
“本当よ!シュロスとは何にもなかったのよ!!
信じてwww!!!”
とカミールは、ず〜っと騒いでる☆
“判ったよ、信じるって。でもシュロスがカミールにした事も許してやれよ。彼は毒を飲まされて、ああなったんだから”…とは言うものの…
(2人が何をしようと僕には関係ないじゃんか。でも…気になるんだよ。もし、お化けの邪魔がなかったら、2人の間に本当に何も起きなかったのか…?例え、その時に毒薬がなかったとしても…)と、クルスは珍しく2人を嫉妬するのだった…。
◆◆◆08_口紅の妖精
“わたしってキレイでしょ?”
#口裂け女(内容が…ちょっとホラーです)
以前、技術国に赴いた際に渡された宝石箱を返すため、単独でバーム国を訪問するカミール(リンデは体調不良で療養中(09話)。しかし、クルスは技術国のザオバー男爵のお嬢様の家庭教師として外出していて不在だった。翌日に戻るのでその日はバーム国に泊まることに◆魔法習得が秀才な「ザオバー嬢」が、かつてのクルスの婚約者だったとを知ったカミール。その日の夜…宝石箱の中敷きの中から1本の口紅が出て来る。そこから「口紅の妖精」が出現して、カミールに「綺麗になれる」手ほどきをしてくれると言い出して…
◆“カミール姫、私は今までクルス王子をずっとそばで見てきたのよ、だから彼がどんな女性が好みか貴女に教えることが出来るわ。まずねー、彼は、口答えなんかしない、自分の意見をズケズケ言ったりしない「おとなしい」性格の女性が好きなの”
“へえ、そうなの。私は思った事をすぐに言ってしまったり、意地張ってしまうから気をつけないとね”
“ほら、この口紅は付けると悪口が減る「おまじない」なのよ”
…と言うと、カミールに口紅をさっと走らせる妖精。途端にカミールは喋る事が出来なくなってしまう…!◆“それから彼はねー、腕や足を隠すドレスよりも本当はセクシーな姿が好きなのよ〜♡”
それを聞いたカミールは違和感を覚える。だってこの前、シュロスと森の館に閉じ込められてドレスが破れてしまった時、彼は、はしたない女性は嫌いだ、と言ってたのに…?
“そんなのウソウソ!彼はね、照れ隠しでそう言ってるだけ。本当は彼だって、他の男の人だって、み~んな薄着の女性が好きなのよ!ところでカミール、貴女の来てるドレス、とっても素敵ね!ねえ、私に頂戴よ!”カミールは拒みたかったが喋ることが出来ないため、妖精にドレスを盗られてしまう。
◆“それから最後に…ねえカミール、貴女って、とっても素敵な髪を持ってるのね、羨ましいわ!…ねえ、私に頂戴よ。そうすれば私…「本当の人間」になれるもの…!!”
そう言うと、ドレッサーの中に入っていた長い銀色に輝くハサミを取り出すと、カミールの髪を切り落とそうとする…!
(それはダメ…せっかく伸ばしたのに…それにクルスは、髪の長い女性が好みだってシュロスが言ってたもの…!)首を振るカミール。
“切ってしまいなさいよ!今のままじゃ、「ザオバーお嬢様」に彼を取られちゃうわよ!!クルスに好かれたいんでしょ!?”
(…ええ、好かれたいわ。いいわ、切って頂戴!)
◆その時だった!シャン!という鈴の音。途端に銀の長いハサミは弾かれ、宙に弧を描き、床に叩きつけられる。部屋の入り口にはクルス王子!
“まぁクルス、早いお帰りですこと。あらまあ、怖い顔して。どうしたの?ねえ~見て、私ってきれいでしょ?さあこっちが偽物よ、早く退治して頂戴!”
ドレッサーの椅子に座ってぼんやりしているシュミーズ姿の女性を指差すカミール…
“カミール、お前…口が裂(さ)けてるぞ…!!”
そう言われた途端、ガタガタ震え出し悲鳴をあげる妖精!
“そんなはずない…そんなはずない…だって…私は美しいのだから!!”
“お前が偽物だ!宝石箱に入れ!!”
“キェェェェー!!”
こうして口紅の妖精の振りをしていた「お化け」は、善良な魔法使いによって封印されましたとさ!めでたしめでたし☆
***
◆◆◆07_杖の棘(とげ)
またバーム国で魔法習得が出来る様になってご機嫌のカミール。クルスは魔法の手本を見せてくれるが、杖が「ささくれてる」事に気付き彼は一抹の不安を覚える…◆そこへ「対お化け装置」の研究成果を見せるためシュロスがやって来る。それは建前で、彼は本当はカミールとの婚約破棄しようとやって来たのだが、クルスはその研究成果を彼女に見せてやれと言うと、2人を残して別の杖を取りにその場を去ってしまう。シュロスは婚約破棄の話を切り出そうとするが、自分は大国の人間でそれなりの人脈もあり、支障はないがカミールは小国の姫… (もし、クルスとの間が上手く行かなかったら彼女は独りぼっちになるのでは…)と考えがよぎり、話を切り出せなくなってしまう◆ピストル型の装置の話を聞かれその説明をしてると、シュロスは森に出かけて行くクルスを見つける。
“もうすぐ夕方よ、夜の森は危険なのに…心配だわ、追いかけましょう”
“君一人じゃ危ないよ”シュロスも後を追う◆…慣れない森で迷ってしまった2人。日も暮れて視界が悪いためカミールは野茨の棘でドレスを引っ掛け、肩越しが破れてしまう。シュロスが自分にマントを羽織らせてくれてカミールは少し…どきり…とする…◆更に歩くと一軒の館を見つける。
“今夜はここに泊めてもらおう”
中に入って声をかけるが誰もいないらしい。その時、2階の踊り場に走る影をとらえたシュロスは突然、発砲!
“誰もいないわよ…?”
と言うカミールだが、人間には反応しない武器なのに手応えを感じたシュロスは館の主が「お化け」であると察する。シャン!突然魔法をかけられ、2人は気絶させられてしまう……◆カミールが気が付くとそこは大きな寝室だった。隣にはシュロスが倒れている。
“何かしら…?”
彼の口には果実の赤い汁が付いている。そこへ何者かが現れる。
“あのお方は…お前を守るため、いつもいつも強力な魔法ばかり繰り出される…お前を守ってくれる伴侶さえ見つかれば、もう、こき使われる事もなくなるのだ…その赤い実は強力な惚れ薬の原料…おや?今夜は満月…面白い事になりそうだ…!”
そう言うと鍵をかけて2人を閉じ込めてしまう。シュロスが気が付いて起き上がる。
“大丈夫!?どこか具合悪くない?良かった、貴方までなにかあったらどうしようかと…”
心配するカミールを見て、婚約の件に考えを巡らせるシュロス…
“…彼女は独りぼっちになってしまうかもしれない…
このまま結婚した方がいいのでは…?でもクルスとの仲が上手くいくかもしれないじゃないか…彼女の気持ちを考えないと……”
急に気分が悪くなって来て…!
“心配しなくていい…君を独りぼっちになんかさせない…!”
カミールを抱き締めた。じわじわと力を入れて来るのでカミールは怯え出す。
“シュロス…離して!?”
見るとシュロスがオオカミ男の姿に!!
“いや!助けて、クルスー!!”
ガッシャーン!天窓が割れクルスが現れる。持っていたガラス瓶の水を浴びた途端、悲鳴を上げ、床に転がり、もがき苦しむシュロス!
“何したの!?”
“気付け薬だ”
そう言うとカミールの肩を鷲づかみする!次の瞬間ドレスが元通りに!
“僕は、“はしたない女性”は嫌いなんだよ!”
“は、はしたないって…
(_ _;)ガ~ン”
“君たちをこんな風にしたのは誰だ…!?”
そこへさっきの謎の男がやって来る
“御主人様、なぜ邪魔するのです!?これは貴方のためを思ってしたことですぞ…!”
“あ、あいつよ!”
“ふーん……”
バン!いきなり攻撃魔法を繰り出すクルス!
“ちょっと!相手は人間よ!?”
“こんな奴、人間じゃない…!貴様!!シュロスをこんな姿にして!カミールに恐い思いさせて!
僕の友人たちをよくも痛めつけてくれたな!!”
次の瞬間、杖は剣に変わって男を切り裂くクルス!
悲鳴をあげるカミール!その時、謎の男はこう言った……
(御主人様、これは貴方への最後の警告だったのですぞ…怒りや嫉妬の感情には、くれぐれも用心しなさい…さもないと、今度は貴方自身が取り返しのつかないことになりますぞ……)
“人間じゃないってこういう事…”
“長く使っていてこいつは自分の意志を持ったのさ…”
“だから僕のピストルも手応えがあったのか…”
折れた杖がそこには残っていた。
◆朝になり、バーム城に帰る途中…
“本当よ!シュロスとは何にもなかったのよ!!
信じてwww!!!”
とカミールは、ず〜っと騒いでる☆
“判ったよ、信じるって。でもシュロスがカミールにした事も許してやれよ。彼は毒を飲まされて、ああなったんだから”…とは言うものの…
(2人が何をしようと僕には関係ないじゃんか。でも…気になるんだよ。もし、お化けの邪魔がなかったら、2人の間に本当に何も起きなかったのか…?例え、その時に毒薬がなかったとしても…)と、クルスは珍しく2人を嫉妬するのだった…。
◆◆◆08_口紅の妖精
“わたしってキレイでしょ?”
#口裂け女(内容が…ちょっとホラーです)
以前、技術国に赴いた際に渡された宝石箱を返すため、単独でバーム国を訪問するカミール(リンデは体調不良で療養中(09話)。しかし、クルスは技術国のザオバー男爵のお嬢様の家庭教師として外出していて不在だった。翌日に戻るのでその日はバーム国に泊まることに◆魔法習得が秀才な「ザオバー嬢」が、かつてのクルスの婚約者だったとを知ったカミール。その日の夜…宝石箱の中敷きの中から1本の口紅が出て来る。そこから「口紅の妖精」が出現して、カミールに「綺麗になれる」手ほどきをしてくれると言い出して…
◆“カミール姫、私は今までクルス王子をずっとそばで見てきたのよ、だから彼がどんな女性が好みか貴女に教えることが出来るわ。まずねー、彼は、口答えなんかしない、自分の意見をズケズケ言ったりしない「おとなしい」性格の女性が好きなの”
“へえ、そうなの。私は思った事をすぐに言ってしまったり、意地張ってしまうから気をつけないとね”
“ほら、この口紅は付けると悪口が減る「おまじない」なのよ”
…と言うと、カミールに口紅をさっと走らせる妖精。途端にカミールは喋る事が出来なくなってしまう…!◆“それから彼はねー、腕や足を隠すドレスよりも本当はセクシーな姿が好きなのよ〜♡”
それを聞いたカミールは違和感を覚える。だってこの前、シュロスと森の館に閉じ込められてドレスが破れてしまった時、彼は、はしたない女性は嫌いだ、と言ってたのに…?
“そんなのウソウソ!彼はね、照れ隠しでそう言ってるだけ。本当は彼だって、他の男の人だって、み~んな薄着の女性が好きなのよ!ところでカミール、貴女の来てるドレス、とっても素敵ね!ねえ、私に頂戴よ!”カミールは拒みたかったが喋ることが出来ないため、妖精にドレスを盗られてしまう。
◆“それから最後に…ねえカミール、貴女って、とっても素敵な髪を持ってるのね、羨ましいわ!…ねえ、私に頂戴よ。そうすれば私…「本当の人間」になれるもの…!!”
そう言うと、ドレッサーの中に入っていた長い銀色に輝くハサミを取り出すと、カミールの髪を切り落とそうとする…!
(それはダメ…せっかく伸ばしたのに…それにクルスは、髪の長い女性が好みだってシュロスが言ってたもの…!)首を振るカミール。
“切ってしまいなさいよ!今のままじゃ、「ザオバーお嬢様」に彼を取られちゃうわよ!!クルスに好かれたいんでしょ!?”
(…ええ、好かれたいわ。いいわ、切って頂戴!)
◆その時だった!シャン!という鈴の音。途端に銀の長いハサミは弾かれ、宙に弧を描き、床に叩きつけられる。部屋の入り口にはクルス王子!
“まぁクルス、早いお帰りですこと。あらまあ、怖い顔して。どうしたの?ねえ~見て、私ってきれいでしょ?さあこっちが偽物よ、早く退治して頂戴!”
ドレッサーの椅子に座ってぼんやりしているシュミーズ姿の女性を指差すカミール…
“カミール、お前…口が裂(さ)けてるぞ…!!”
そう言われた途端、ガタガタ震え出し悲鳴をあげる妖精!
“そんなはずない…そんなはずない…だって…私は美しいのだから!!”
“お前が偽物だ!宝石箱に入れ!!”
“キェェェェー!!”
こうして口紅の妖精の振りをしていた「お化け」は、善良な魔法使いによって封印されましたとさ!めでたしめでたし☆
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