- Trinity Blood -3章
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消息を絶つ。×
喉の奥で声にならない声が響いた。
あれは声だったのだろうか。
それとも…――
悲鳴だったのだろうか。
下腹部に広がる痛みが、次第に全身に広がっていく。
全身が震え、腰が仰け反っていく。
呼吸が荒れる。
押し返そうとするその掌の抵抗さえむなしく、いや…
力がどれだけ込められていても、あの壁の様な身体を押し返すことはできなかっただろう。
「―――!!!!」
ベッドから飛び起きるなんて、あまり経験が無い。
全身が震えている。
肩で息をしている。
暗がりの中でここが病室である事を思い出す。
もうすっかり消えている筈の下腹部の、消えない痛み。
下腹部へ恐る恐る手を当てるが、その手はすっかり震えている。
渇き切った喉の音が、静かなこの病室に響いた。
夢である事を自覚した時、全身の力が抜け崩れ落ちる様に頭からベッドへと倒れ込んだ。
・
夜の静まり返った街はぼんやりと明かりが灯るだけで、他には何もない。
外には何もない。
視線を送った窓には暗闇しか映っていない。
力の入らない足でしかし、[#da=1#]は確かな足取りで窓へ向かった。
窓を開けると、そんなに高い場所に自分が収容されていない事に気付く。
足元は見えないが高く見積もっても4階程度。
働かない頭で暗闇を見下ろす。
「…」
残っている筈のない、下腹部の痛み。
何故…
もう何日も経過しているのに、消える気配がない。
「なぜ…」
口元で疑問を口にする頃には、身体は窓をすり抜けていた。
低い音と共に、全身に痛みが広がった。
地面をベッドに暫く力の入らない身体を横たえていたが、徐々に身体が光を帯び始める。
世界が90度傾いていたが、その視界は体を起こした事で正常に広がっていく。
相変わらず入りにくい身体の力は、だがそんな事はお構いなしに[#da=1#]は足を進めていく。
やがてその身体は、暗闇へと姿を消した。
カフスだけが残っていた。
・
どこへ行こうというのだね
(はっはっはっは)
…あ、まって
すみません石投げないで…!!
いやちょっとシリアス過ぎる展開で
自分を見失ているだけです
申し訳ない…^Ч^
何だか長編になっていく…気が…
☆