- Trinity Blood -3章
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勿論この研究所の中は把握済みだ。
へたり込むように座った[#da=1#]と少し距離を置いて、レオンは腰を下ろす。
ふいをつかれてこれでは、まだ頼りない。
任務にもいくらか支障はあるのだろう。
いや、ぬくもりを感じる事や身体が触れてしまう事があるのを理解して行動していればある程度支障なく生活できる筈だ。
再会をするたびに[#da=1#]自身がそういう振る舞いを、少しずつ色を重ねる様に行えている。
レオンはただ何かを思案しながら少し前で視線を下へ落としていた。
驚き過ぎただけでも、ここまでの動揺は無いはずなんだが。
「し…んっ」
レオンを呼ぼうとしたのだろうが発する言葉は小さくて聴き取る事は出来ない。
しかしレオンの聴覚は人より優れている。
軍人として彼はその潜在的な能力を高く評価されていた。
どうした、と言葉に出すことは無かったがレオンは応える様に瞳を上げる。
周囲に目を向けても気配などはないが[#da=1#]の言う事に偽りはないだろう。
「身体が…」
行動と意識が別の所にあるという事なのだろうか。
だとすると少しまずい。
彼の戦闘能力は非常に高い。
1㎜にも満たないそのブレスレットに仕込んだ絲は彼のコントロールによって支配されるものであり非常に繊細な扱いを必要とされるものだ。
その絲をひとたび引けば、味方のみならず[#da=1#]自身にも被害が及ぶ。
「耐えろ」
平静を装いながら静かに問いかける。
周囲を警戒する。
頬を掻くようにして、耳についたカフスを軽くはじいた。
その動作は一瞬で、瞬きをする様なものであったがレオンには易い作業である。
[#da=1#]は瞳を伏せている様子だった。
少し呼吸は浅く、内側の何かと対峙している様子で胸元を押さえている。
「わかりません…」
汗が噴き出すような感覚。
小刻みに震えていた身体は段々と強く震え読み取れるまでに痛みに満ちた表情で、幼いながらその様な表情は滅多に見せる事がなく、呼吸さえおろそかにしている。
まるで内側の何かと闘っているような。
前触れもなく距離を詰め、冷たい床へ伏せ落としてからレオンは素早くその大きな掌でか細い[#da=1#]の左右の手首を一纏めにして掴む。
「すまねえ[#da=1#]…、俺はもう――」
言葉にするが早いか。
強張るその身体も、レオンの前では文字通り赤子の手をひねる様なもの。
抵抗などをする余裕もなく、苦しみの中で発する声も、まるで声になっていない。
とにかくその身体を支配されないよう、身動きを取らせないよう、
「すまない…!」
彼が苦しむ事が無い様に。
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ああああ急展開…
いや、もう苦しくて書けない…
いや、書こう管理人…!
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