- Trinity Blood -1章
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「あぁ…っ!!何て事なの?!酷い…っ!!」
抵抗もせずに崩れ落ちる青年
「お願いよ…っ!お願いよ私の大切なヒトを殺さないで──!!」
彼は美しい闇の住人
「ああぁっ!!キース!!」
その名を聞いて2人は倒れた青年の顔を見る。
「──間違いねぇな…」
「キース=トゥエルトリッヒ…依頼人です」
人との共生を望む彼はAxに身柄の保護を要求して来たのだ。今後も人として生きたいという彼は、帝国側へ渡ることを拒否していた。
「キース…っ!」
名を呼ばれた青年はその場に倒れて動かなくなる。美しい銀髪が月明かりに照らされて輝く。
「死なないで…キース――」
紛う事なく当てられた弾は、彼が動かなくなるのを見届ける。
「こんな男と居たら人でなくなってしまう!」
「この男に心を奪われて身を滅ぼすつもりか?!」
「こんな悪魔は生きていちゃいけないのよ!」
口々に彼を責め立て、キースに覆いかぶさる様に泣いていた彼女を無理矢理引き離す。
「やめて…っ!!彼ほど優しい人は居ないわ!」
叫ぶように訴えながら、彼女は泣き続ける。
「お前は人間だ!!いい加減にしろ!悪魔の事は忘れろ!!」
拒む彼女を無理矢理引っ張り「アクマ」と称されたキースから娘を引き離す。
「――…キース」
もはや言葉も出ないらしい彼女が苦しそうにそう呟いて父親らに連れていかれる。
「…いいのかキース?」
「――彼女を愛しているから
この選択をしたんです」
レオンの問いに、撃たれたはずのキースは言葉を発した。
「キース=トゥエルトリッヒ…
貴方の身柄をAxの名の下に保護することを上司から命ぜられて来ました」
静かに望んだ言葉を受け止めるキース。
「…特記事項は本人の意思との事で却下されてます」
淡々と告げる[#da=1#]の声は掠れており、闇に消えそうな程小さいものだった。
「手紙位渡してやるぜ」
「ありがとうございます」
キースは小さく呟いて月を見上げた。
「キース!」
小高い丘に月が降り注ぐ夜――
「来てくれたんですね…シルファ」
月夜に照らされた美しい銀髪は、彼女の枯れた心を満たすのに十分なものだった。
「貴方を…愛しているんだもの」
「…手紙なんて意味があるもんかね」
2人の再会を遠くで見ていたレオンは、煙草に火を点ける。
「言葉なんて、要らねえだろ」
煙が空に消え、月が微かに曇る。
「…言葉は難しいです」
「ぁ?」
「難しい――」
[#da=1#]は霞掛かった月を赫い瞳に映す。
「言葉って言うのは、必ずしも話すだけのモンじゃねえよ」
いきなり引き寄せられ、不覚にもそのまま背中から落ちる。
「話したい事だけ話せばいい」
苦手とする体温が[#da=1#]を襲った。
「俺に話せ――聞いてやる
――…何でも、だ」
「――…っ」
心音が高なり、発作の様な感覚が[#da=1#]を襲う。
次の瞬間レオンの大きな手が彼の背中を押した。
「コレにも慣れなきゃな」
そういってレオンは笑った。
「将来大変だろ?」
……………………………
最近恋愛要素が薄くなってきました
曲がりなりにも夢を銘打ってやって来たサイトなのにこんなんでいいのか…?
イマイチよく分からないですが今後も一応夢サイトとして頑張りまする…