Opposite
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素直になれない。
言いたいのに
神様お願いだから
好きって言わせて。
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Opposite
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手を伸ばすと、そこには彼女の柔らかそうな頬。
僕はどうしても我慢ができなくて、その頬に触れた。
眠る彼女の表情はなんて愛おしいだろう。
できないと分かっていても抱きしめて閉じ込めたくなる。
誰も見ていないうちにそうしてしまおうか。
「……ん」
「!」
「……あー…寝てた、あれ、おはよージュンス…」
「……」
「おつかれ、もーみんな撮影終わった?」
「…終わた?じゃないですよーぅ…」
「オワタとか言ってないし」
「なまえはマネジャさんじゃないんですかあ!」
「サブマネです」
「僕らが撮影中に寝てるのはいけないんじゃないんですかあ!」
「あっあいだだだっじゅんしゅっ、ちょおっ、ほっべいだいっ」
ああ、やってしまった。
たった今まで愛しさを隠さずに触れていた彼女の頬を、僕は全力でつねってしまった。
眠る彼女には優しくできるのにどうしてだろう。
目を覚ますと、顔をあわせると。
特に回りに人が居ると。
僕は彼女にキツく当たってしまう。
チーフの許可だ、と彼女に頬を奪い返されて、僕は手を戻した。
さっきまで触れていた柔らかさを密かに手のひらに覚えさせたまま。
「昨日も今日も徹夜だから、今だけ寝てろって言われたんです!」
「僕だって徹夜しましたよーぅ」
「ジュンスのはネトゲでしょーが」
「う゛」
なまえが仕事で睡眠時間を削っているのは知っている。
だからこそ、この控え室に来て彼女が寝てるのを見ても、起こさずに待っていた。
待っていただけじゃ、無かったけれど。
なのになんで僕はそう言えないんだろう。
こうして憎まれ口を叩く以外はなまえの顔を盗み見るしかできないなんて。
なんて男らしくない恋。
でもここで「ごめん」と謝れれば、もう少し変われるかな。
変われるかもしれない。
よし。頑張ってみよう。
僕は意を決して口を開く。
「なまえ」
「なに」
「ご」「おっつかれーーーぃ」
「あーユチョンおつかれー」
「おーなまえ、ジュンスぅー、おつかれー」
「お、おつかれ…」
「で?なに?ジュンス」
で?って…
ユチョンなんでこんな時に帰ってきたんだろう。
ユチョンのバカー!
仕方なく僕は発してしまった「ご」の続きを探す。
そして見つかったのは。
「ご…、ゴリラ!なまえはゴリラに似てるから丈夫ですよおーぅ!!」
「はあ!?」
「あっははははははは!ジュンスぅー!!いぇー!」
「いや、いぇーって!ユチョン笑いすぎだし!意味わかんないし!!小学生か!!」
ほんと、いぇーじゃない!!!
ハイタッチとかいらない!!!
ユチョンのバカ!!!
でも僕はもっとバカ!!!!
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