I spill milk again
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「あたし…ユノのこと、もういいの」
「………なん…」
なまえの言葉は待っていたものだと思う。
けれど曖昧さは期待も不安もかすめていくばかりで、俺は続きを早く言って欲しくて仕方なかった。
「なんていうか、その、あたし、憧れを持ってたみたいで…」
「ユノに?」
「そう、なんか初めて会った時の頼もしい印象がすごく強くて…」
ひっこんでしまった涙の残りを手で拭きながら、俺は初めて二人を会わせた時のなまえを思い出す。
初めて握手を交わした後のなまえの様子は確かにそんな感じだった。
「それで、好きって思ってたけど、その…ジェジュンにだめって言われて、あたし初めて気づいたことがあって…」
「………」
「あたし、ユノよりも…」
俺は不安と期待を載せた天秤が揺らめきを大きくしていくのを抑え切れない。
なまえの言葉が俺の望むものならいいと思う期待を、不安が「深手を負うぞ、捨てろ」と追い出したがる。
けれどこんな台詞、期待せずにいられないじゃないか。
「ユノ、よりも?」
恥ずかしそうに何度も俺の顔を見て、言葉に詰まったなまえを促してしまう。
「ユノよりも………」
「………」
「……ジェジュン…と」
不安が
ほら見ろ、と嘲笑った。
深手を負った俺は一気に血の気の引く頭では理解できないような、さらに信じられない続きを聞いてしまう。
「ジェジュンとユノが、恋人みたいに仲良くしてるとこ…見るほうが好き、みたい…」
真っ赤になったなまえの顔は、さっき雑誌を見ていたときと同じ表情だった。