I spill milk again
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メールが来たのはそれから更に4日経ってからのことだった。
律儀な律儀なメール。
『おそくなってごめんね。なやんでたらメールしにくくなってしまいました。
時間があったら会って話しましょう』
律儀すぎてよそよそしくさえあるそのメールに、俺は一度得た安心感をすぐ見失う。
ああ、もう。
どうせ駄目なら言わなきゃよかった。
やっぱもうちょっと様子見てたかったなあ…
『いいよ。いつにする?』
『ユチョンにあわせます。いつがやすみ?』
『やすみはないけど、あしたのよるはうちにいるよ。あさってからはわからないです』
本音を言えばもう少し悩みたかったけれど、オフが無いのは本当だし、どうせ玉砕なら早い方がいい。
いつまでもこうして悩んでたらそのうち仕事にも支障が出るだろう。
なのに次のメールは少し時間があってから返って来た。
『あした、みんなは?』
さっきまでより短い内容なのに。
「ユノ」と書きたいところを「みんな」と濁すまでに時間を要したのか。
なまえは勘違いしたままだから「ユノとジェジュン」かもしれないが。
大好きだと思ってきた彼女の素直なところに、今は苦笑いしか出ない。
『みんなうちにいるよ。ごめん。そとがいい?あしたはだめだけど、もっとあとのひだったらそとでもだいじょうぶ』
『ううん、あわせる。あしたいっていいかな?』
今度の返事は早かった。
俺がメールを打つのが遅いから、たっぷり考える時間があったのだろう。
まじめななまえの事だからもう覚悟を決めて、返事を用意して待ってたのかもしれない。
それでも悩むくらいには、彼女はまだユノの事を気にかけているんだ。
「あー…どおーしよー…」
俺は携帯に「うん」と打ち込んだけれど、返せずに落ち込んでしまう。
このメールを返せば。
明日が来れば、夜が来れば。
俺はこの悩みと一緒になまえに向けた恋も捨てなきゃいけなくなるんだ。
まだ、こんなに好きなのに。