I spill milk again
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彼女は知っている。
俺が彼女を好きだということを。
彼女は知らない。
彼に恋人が居ないということを。
俺は知っている。
彼女は今だって、彼のことを…
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I spill milk again
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「頼むから誰かあの人なんとかしってくださいよ…」
「むりー」
「ユチョン元気ないですね?どしたの?」
「どしたのかなー」
聞こえてるっつーの。
チャンミンの心無い呼びかけも、ジェジュンの興味なさげな返事も。
明らかに忘れ去ってるジュンスとユノのアルツかとツッコミたくなる反応も。
でも何もかも無視して俺は携帯片手に進まない朝食を眺めている。
「……………」
あの日の一件の後、待っても待ってもメールが来ない。
いつもなら会った日の夜には「楽しかった」とか「次はどこでなにしたい」とかメールが来てたのに。
『ジェ、ジェジュンに聞いたのは、「ユノは俺のだからダメ」って…』
『はっ…?は、え?』
『あたし…だからユノ諦めようって思って…』
『え、ユノ、え、俺がなまえのこと、え…』
『…っその、その話は、えっと、……とりあえず帰る、帰ってから、あの…』
『………あ』
『ごめん』
最後に見た顔が思い出される。
混乱と、恥ずかしさと、動揺と。
そんな感情が渦巻いていたのは見てとれたが、喜びのようなものは一切感じられなかった。
俺は俺で動揺していたから頷いて車を降りるしかなかったし、帰ってから、と言われたから自分から連絡をするのはためらわれた。
でも。
帰ってから、と言ったわりには3日も連絡がない。
「まさか家まで3日もかからないだろうに」とさっきジェジュンが笑ったのにキレた俺は間違ってないはずだ。
また相談する相手を間違えた。
なにも諸悪の根源に相談しなくてもよかったろうに、俺。
「なんっかあ〜、帰ったら連絡するって言ってぜんぜんメール来ないんだってえ〜」
「3日も経ちますよ?」
「誰から?誰から?」
「誰だろうね〜」
……ちょ。ジェジュン。
「ジェジュン!言うなよってさっき言ったでしょっ?」
「は?…あ〜っはは〜、忘れてたあ」
「忘れんなよ!!」
「誰?誰?」
「ユノも3日で俺の一大事忘れんなよ!!」
ジュンスに至ってはもう話題に興味を失ってデザートのプリンに夢中だ。
頼むから誰か、恵まれない朴有天に愛の手を。
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