ツンデレ
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ということは。
さっきのあの子は?
「娘がここ来てるみたいなんですけどねー、私お財布忘れちゃったもんだからそれ持って…」
「…ああー!さっき1階で…」
「あら居た?下に居た?」
「オバサンと同じ顔の女の子が…」
「あらーアタシの子だわそれ」
なるほど、見たことあるわけだ。
オバサンはありがとう、と脚立を降りた。
その足でなぜかモップバケツに踏み込んだ。
「あー!!!」
「あ…」
オバサンの体重に負けて、バケツの底が滑る。
オバサンはあらやだーと声を上げてバケツごと廊下に倒れた。
「うわー、大丈夫デスカ!?」
「いやー、大丈夫よ!だめよ!触っちゃだめよ!!」
素早く飛び起きたので足以外濡れずに済んだオバサンは、駆け寄る僕を制してバケツを光速で起こした。
水浸しのエレベータ前を慌ててモップで拭き始める。
「あ、あの、僕やりますカラ、娘さん…」
「ダメよダメよー!触らないでね!汚いからね!!」
すごい剣幕で掃除している。
これが掃除のオバサンの底力か。
でも娘らしきあの子、あの様子じゃ諦めて帰ってしまいそうだ。
「じゃああのー…僕、1階行きます。僕が呼びますよ、娘さん…」
「あらホント!?いやー助かるわあー!ごめんなさいねなんかねー!!」
すごい剣幕からすごい嬉しそうな顔になった。
でも掃除する手は衰えない。
これが掃除のオバサンの底力か。