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「…おいしい?」
「うん」
「ねえ〜…さっきなんで拗ねてたのお」
「っ!なに、拗ね、拗ねてとか、ないし」
「あ、ほらあ、きったない、吹っかないでよお」
チゲを挟んで向かい合うリビング。
少し薄くなった湯気のせいでジェジュンの顔がよく見える。
つまり、ジェジュンからも私がよく見えてるんだろう。
拗ねてません、と表情で語るために少しナナメを向いてレンゲを口に運んだ。
「はい、口拭いて…もー…ほんっと、子供だなー…」
「……〜〜〜〜…」
バツの悪いまま、渡されたティッシュを口に当てた。
ものすごーく綺麗な顔で
可愛いなあ、とでも思ってくれてそうな笑顔を私に向けている。
もはや母性がうんぬんとか
美貌がどうのこうのとか
そんな劣等感は出てくることもできない。
…どうせ勝てないんなら
彼が許す限り
こうして居心地のいい場所に甘えてればいいのかなあ
そんなずるい考えが、辛さで麻痺した頭にじわじわ湧いてくる。
だいたい
今は若いからこんな綺麗な人だけど
人には年齢ってもんがあるんだし
いつかはこの人も人並みにオッサンになって
そしたら私の立場ってものも、その時には回復してるかもしれなくて…
「なまえ〜」
「んー?」
「おれさあ、じぇったい、ずぅーっとカッコイイ旦那様でいるって約束するからあ、結婚いやって、言わないでねえ」
「………………」
…世の女性にはきっと嬉しいプロポーズ。
でも私には
「い、いやっ!!!!!!!」
「なんでえ!!!!????」
最愛の人への劣等感が一生続くと約束される
恐怖のプロポーズとして記憶されたのだった。
ああ
どこまでも
不毛。
END
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