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だって、韓国の人にとっては普通なのかもしれないけど
ジェジュンの歩み寄り方って、いつだって糾弾するみたいな口調がついてきて
正直、あんな風に一方的に踏み入ろうとされ続けるのって
パーソナルスペースの狭い日本的な私にはどうしても癇に障って
それこそ、母親に踏み入られてるみたいで…
「もお…あっけるよ!」
「はっ…?」
声を荒げてしまった言い訳を脳内で繰り広げてるうちに
ジェジュンが理解できない言葉を投げかけた後
だんっ!!!
と大きな音が響いた。
よその階の住人もびっくりしてるかもしれない。
布団の中とはいえ、私もそうとう びっくりした。
あまりに恐ろしげな音だったので布団の中で固まってしまった私の方へ
ジェジュンの足音が、威風堂々といった感じに近づいてくる。
え、開いたの?
は、鍵は?
ちょっと、ドア壊れたんじゃ
さっきの言い訳などどこへやら
一瞬でドアの心配に支配された私の頭。
そこへ
布団ごし、何かがぽすっと落ちてくる。
「…頭、ここ?」
「……え、う、うん、え、」
ああ、手か。
ジェジュンの言葉で認識すると、もぞっと布団の端が小さく浮いて、白い手がぐいぐい入り込んできた。
「あ、わ、ちょっと」
「もー、動かないのお…」
「……なに…」
「……熱、無いじゃあん。ん?ほら、出てぇ」
ジェジュンの優しい声。
どうしたのか言ってごらん、と伺うような疑問系の投げかけが
さっきと同じ
お母さんみたい。
「……………」
「…もー…汗かいてぇ…ばっかじゃないのお…なにしてんのお…」
膨れ上がりそうに不満気な表情をしてるはずの頬を、ゆっくり包む両手。
やっぱり
お母さんみたい。
「……………」
「黙ってたらわっかんないでっしょお?ん?」
「…だって…」
「だってぇ?…はっは!?こどもぉ!?はっは!」
私の最後の抵抗まで、こうして笑い飛ばして。
一応、真剣に妬んだり
真剣に悩んだり
真剣に自分を醜いと思った私の暗い部分を
軽く、吹き出した笑いでどこか遠くへやってしまう。
もう。
どこまでお母さんみたいで
こんな時まで綺麗で
しかも
「…う、お腹、すいたあ〜〜…っ」
「はっは!?こども、ジュンスみったい、はっは!!」
壊れていなかったドアの向こうから
漂ってくるチゲの匂いまで、完璧で。
ああ、ほんと
不毛。