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「なまえ〜、テーブルあけってえー」
「あいてるよー…」
「あ、ほんっと、ありがと…」
「……………」
「熱いからさわったらだめだっからね」
「………はーい…」
「……………」
「……………」
「…なにぃ、元気ないのお」
鍋敷きの上に真っ赤な鍋を置いたジェジュンが、鍋つかみから出した手で私の額に触れた。
…なにもうまた
そんな。
「ご飯食べれるのお?」
この上そんな風にされたら
よけい、こっちは拗ねるっていうのに。
「………〜う…やだ…もー…いらないっ」
「なにぃ、ちょっと、なまえ、なまえ!」
思わずジェジュンの手を払って、私はソファから抜け出し寝室へと駆け込んだ。
だってもう
いやになっちゃう。
なにあの自然な仕草。
どうかしたら あの人
母性まで兼ね備えちゃってるんじゃないの もしかして。
「そんなの…私の居る意味どこにあるんだって…」
ジェジュンが立ち上がって追って来ないうち、寝室に後ろ手で鍵をかける。
…本当は、チゲの良い匂いとジェジュンの白い手を振り切ってきた事に
もう、既に後悔してる。
だけど
この気持ちどうしたらいいの。
彼は私のすべき事が全部自分でできちゃう人で
私が彼にしてあげられる事なんて何にもなくて
なんだったら私は
私の仕事を全部持ってっちゃう彼に妬みさえ抱いてて
…そんなのって
本当不毛だし
本当、醜い。
そういうの、見られたくないって…
人間だもん。
思うの、しょうがない。
罪悪感と自己憐憫のジレンマをいじくりながら
私はもぞもぞと布団にもぐった。
2、3回ドアをノックされたら出て行こう。
それまでにこの気持ちなんとかして
私がもっと彼に相応しくなれればいいんだから
困らせてごめんねって言って
せめて、チゲが冷めないうちに謝って…
「なまえ…あっ鍵…ちょっとお、あけってよお!」
「…ちょっと、待ってて、後で出てくから…」
「なにもー…チゲさめっちゃうでっしょお!」
「冷めないうちに出てくから、ちょっと待ってよ〜…」
「なにぃ、おなっか痛い?薬はあ?」
「そういうんじゃないから、いいから…」
「じゃ、あけってよお!ここ!」
「いいから!ちょっと待ってよ!」
つい、声を荒げてしまった。