Weekend shuffle
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「…いい加減にしてくださいね」
「ごめんなさぁい…」
「これが僕のヒョンかと思うと…はあ…」
「それが、ヒョンのすることですかぁってぇ…?」
「そうですね。よくお分かりで」
荒い運転で揺れる夜景。
おれも揺れまくって、もう吐きそう。
「ひどぉい…」
「ひどいのはあなたの顔ですよ」
「う、だってぇ」
「馬に蹴られたから仕方ないんでしょうけどね」
「どぅいぅ、意味ぃ…」
「今のヒョンみたいな感じのことです。人の恋路を邪魔する奴は…って。日本のことわざ」
「わっかんないい…わっかるけどぉ、」
「僕はあなたの言ってる事が分かりません」
だって
言葉の意味はわかんないけど
分かっちゃったんだもん。
なまえがなんでふつーなのかって
なんでおれがこんなになるまで酔ってもふつーなのかって
おれがベタベタしてもユチョンに見られてもふつーなのかって
それって
ユチョンが、絶対来るって信じてたから
ユチョンが絶対疑わないって信じてるから
それだけの信頼関係が
もう、二人の間で出来てるから …だ。
おれの衝動とか興味程度では、どうにも動かせないような…
そんな信頼が。
「…ちゃんみぃん…もっとゆっくり運転してぇ…」
「半ベソじゃないですか。HAHAHA」
「ぅ、早いぃー…やめてぇ…」
「知らないんですね。泣いてもやめませんよ」
ほんと、泣きそうなのに。
これが可愛い弟のする事か。
可愛い弟だから、するのか。
「ぅ〜…」
「…泣いても、やめないんですよ」
隣から咳き込む声。
なぜか白く霞む空間。
大きな回転で体ごとかき混ぜる空気がおれの意識を混濁させる。
目の前の夜景が
にじんでいく。
そうやって 本当にベソをかきながら帰る
そんな 土曜日の夜。
END
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