My little princess
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いつもなら僕も言うことをきくだろう。
でも今日は従ってなるものか。
後たった数日しか無いんだ。
「…ユチョン、とりあえず服着替えてこい。チャンミンはその間に僕が話聞くから」
「…腕、離してくれないと着替えにいけない。ユノヒョン」
「あ、ああ…チャンミン、離してやれ」
「嫌です。僕が話したいのはユチョニヒョンです」
「チャンミン!」
「いいかげんにしろよ。レッスンに遅れる」
「レッスンなんて、今…」
「お前、おれたちの夢まで捨てさせる気?…なまえが夢捨てたからって」
ユチョニヒョンの言葉が僕の苛立ちを一気に沸点へと追い詰めた。
気がつけば、僕は腕を引き倒し、ユチョニヒョンに殴りかからんばかり振りかぶっていた。
「やめろチャンミン!!」
ユノヒョンが僕を捕まえなければそうなっていただろう。
結局出て行けずに外側で見守っていたのか、ジェジュンヒョンとジュンスヒョンも飛び込んできた。
大事になってしまった僕達の周りを、ケンカ?仲間割れ?と口々に吐きながら流れていく練習生。
その中から飛び出してきた少女が居た。
「ユチョンオッパ…!」
なまえ。
彼女は他には目もくれずユチョニヒョンに駆け寄り、手を貸した。
いつから見ていたのか、大体の理由を察していたらしい彼女が何度も僕達に謝る。
ユチョニヒョンはそれでも冷たく手を振り払い、座り込んだ彼女を残し立ち上がった。
「ごめんなさい、ごめんなさいオッパ、私が悪いのに…」
「なまえがなんで謝るんだ!ユチョニヒョン!謝らせて恥ずかしくないんですか!」
「なにがだよ」
ユチョニヒョンの冷たい答えに、僕を捕まえたままのユノヒョンも眉をひそめている。
なまえはそれでも謝ることをやめない。
「チャンミンオッパ、ごめんなさい、もういいですから、私、気にしてませんから」
「気にしてない?…はは、そっか。なまえは気にしてないってさ、チャンミン」
「ユチョニヒョン!いいかげんにしてください!」
「やめろチャンミン、ユチョンも」
「ユチョンオッパ…ごめんなさい、私…夢を…」
「…別に俺だって気にしてないよ。他人の夢なんて。どうでもいい」
「ユチョニヒョン!!!」
「どこでも、好きなとこに行けば?バイバイ、なまえ」
冷たい眼差し。
それはとうとうなまえを涙へ追い詰め、この場をいとも簡単に去っていった。
今すぐ殴ってやりたい。
そんな衝動からユノヒョンを振りほどいた僕が追ったのは
涙を拭って外に走り出す、なまえの方だった。