Hold me tight.
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……お茶?」
「…お茶。の、缶」
「あー……」
「空になったから、捨てたの。チャンミンの事じゃないの」
「…あー……」
「あーじゃない…」
ぐったりと頭を預けた枕の上で、視線を合わせてチャンミンが笑った。
1時間前に握られた手は今も離されないままで
彼の額にかかる前髪もよけられず、濡れて癖毛になっている。
おかげで子供のように見えるけど…いったいこの笑顔はどういう笑顔なんだろうか。
疲れて意味を探る気力も無い。
「でも引越は?」
「………」
「…部屋まで探してるくせに黙ってたんだから、同じことです」
「………言う、勇気が無かったから」
「僕は別れませんよ」
「………」
そんな風に言われたら、とても顔を見て言う勇気はない。
シーツを引き上げて顔を隠した。
言わなきゃ。
勇気を出して。
けじめは、大事。
「……大きい、家に…」
「はい?」
「…大きい家に、行かない…かな…って…思って…」
「………はい?」
「……一緒に」
「…………」
「…………だめ?」
「…………は、い…?え?」
190cmの
大きな体を、うんとかがめないと 彼が入れないこの家が
大好きだったけれど、もうここには居られない。
「それは、それって…なまえ…」
「………離さないでください。チャンミン様」
シーツから目を覗かせたとき、大きな大きな体が私を取り込んでその身を縮めた。
苦しい。
痛い。
けれど
ここだけが窮屈であればいい。と。
背中に腕を回して、彼の胸に呟いた。
END
5/5ページ