Hold me tight.
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「…捨てていこうなんていい度胸ですね」
「っう、?チャ…ぅ…っ」
両手で顔を包まれて、無理やりに仰がされた頭上。
視界いっぱいに広がる、チャンミンの怒った顔。
手が大きい。
首が痛い。
目が近い。
息を奪われるのは苦しくて
チャンミンが、どれだけ大きいかということを嫌というほど思い知らされる。
「く、苦しい、お茶、こぼれ」
「そんなことどうでもいいです」
「チャン」
「捨てる?僕を?許しませんよ」
「はっ…?あっ、ちょっと」
「離しません」
手からカップを奪われ、シンクに置かれてしまった。
狭いシンクのふちにあったメジャーがその拍子に落ちる。
ガシャ、と、意外と軽い音がした。
「あの、違う、ちょっと」
「なんです。今更言い訳ですか?後にしてもらいますよ」
「ちょ」
「全くあなたは自分の立場が分かってないんだから」
「え、え」
「いったい何のために、休みの日まで日本語勉強してると思ってるんです。お?」
ひょいと膝の裏をすくわれて、浮いた恐ろしさでチャンミンの肩にしがみつく。
「高い!怖い!降ろして!」
「ええまあほとんど家具の上の気分でしょうからね」
意地の悪い嫌味を言われつつ運ばれていく先は、このままだとベッドだ。
「やだ!なに!ほんと怖い!」
「そりゃ怖いでしょう。僕は怒ってます」
「いや!ちょっと!」
「ああもう…窮屈なドアだな」
寝室のドアをくぐりながらチャンミンがいつものセリフを呟いた。
190cm。
この家のドアはどれもそれより小さい。
「す、捨てる気なんて無いよ!ねえ!」
「はいはい。撤回が遅いです」
「ちが、最初から」
「はい、脱いで」
「ちがうってばあ!!」
もはや呆れた様子で脱がしにかかっているチャンミンは、私の話を聞いてもくれない。
Tシャツを頭から抜かれ、目を開けると笑顔のチャンミンが言った。
「大丈夫。『離さないでください、チャンミン様』ってあなたからねだるようにしてあげますから、安心してくださいね?」
「…そうじゃ、そうじゃなくてえーーー…!!」