bye bye bye
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ユチョンが携帯と財布を持って立ち上がる。
ジャケットを持って「行ってくる」と笑った。
羨望が混じらないよう見上げて、うなずく。
早く出て行ってくれ。
俺が
お前に成り代わりたいと思わないうちに。
それを実行しないうちに。
ユチョンの携帯が鳴った。
笑顔で応答している。
ほころびようで相手がなまえだとわかった。
「うん、今から行く。なんかいる?…いらないの?……すぐ?行くって…はは」
ユチョンが笑顔をはにかませて小さく俺に手を振った。
「わかった、どこもよらずに行くって」
話しながら部屋の扉を閉じる。
部屋の外からくぐもった声で
「俺も好きだよ」
そう聞こえた。
幸せそうなその響きが何度も耳の中でこだまする。
俺も好きだよ
俺も
俺だって まだ
…言いたくてももう言えない
…届く距離でももう届かない
あの日の君に、もう逢えない。
ユチョンに振り返しそびれた手を、小さく振った。
何度も滑稽に手を振ってみたけれど、この恋にさよならが言えるかはまだわからなかった。
END
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