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ジュンス、落ち込んでなければいいけど。
脱衣所から少し離れて振り返ると、背後からおおげさな声。
「あー。どうした?なまえ〜ビショビショだなあ〜」
ユノだ。
声と同時に私の頭に大きな手をかぶせ、タオルで拭き始める。
ジュンスと同じ、無造作な手つきだけど…ユノは大らかなだけで痛いことはしないと分かるので身を任せた。
お風呂に入ってたのよ。
そう告げたけれど、ユノは何があったの?と笑う。
こういうとこもジュンスと同じ。
あんまり言葉が通じない人。
でもものすごく安心感のある手をしているので、私は自分からユノの手に体を預けた。
そうするといつも、彼は私を自分の部屋に連れていってくれる。
「部屋でちゃんと拭こうな」
今日も私が予想したとおり。
部屋に入るとユノは部屋のドアを少し開けていてくれる。
この人に警戒心をあまり抱かないのはこうして警戒心を持たないでいいようにしてくれるから。
こういう気遣いをしてくれるのは、チャンミンとユノだけだ。
あとの3人がしてくれない理由は…ユチョンとジェジュンはわざと。
だからユチョンとジェジュンの部屋は嫌い。
閉じ込められてるみたいだから。
ジュンスはきっと思いつきもしないのだろう。
「すっごく濡れてるなあ…お風呂?」
誰と入ったかを言うのがためらわれて、私はただ、うんとうなずいた。
座らされたベッドの中で私の居る場所だけが少し濡れる。
なんだか悪くて見上げるけど、ユノは全く気にしていない。
濡れてるのよ、すごく。ここよ、とアピールしてみるけれど、ユノは目もくれず私の体を拭くのに夢中になっている。
「よし、きれいになったな」
ある程度拭き終わると、タオルに私をくるんで鼻をつまんできた。
ユノは何かというと私をこうしてからかう。
やめてよ、と手で振り払うと大らかに笑った。
ずるいんだから。
私の抵抗や反抗なんてちっとも気に留めない。
だから、なんだかユノには甘えたくなる。
めいっぱいじゃれついてもそれくらいじゃ困らない気がして。
「お、っと?なまえ?はは、重いよ?」
ユノの膝に上半身だけで乗り上げるとユノが冗談めかして笑う。
重いわけないでしょ、と言い返すとユノが組んでいた膝を崩した。
足の隙間で、ベッドの上に背中が落ちる。
「あー重い。重かったから足が逃げちゃったよ?」
見下ろして笑うユノの顔。
こういう下らない冗談が大好きで、私はもっととねだる子供のように彼の膝にまた上半身を乗せた。
「重いよ〜なまえ〜!ははは!」
ベッドの上で、飽きるまで暴れまわる。
ユノもベッドの上に転がって、私はただユノの笑顔を追いかけて笑っていた。
「あー、もうダメだよ、疲れた、ははは、あー…」
そのうちに私の体を片手に抱いて、ユノがベッドに仰向けで倒れこんだ。
私はそうはさせまいとすぐに上半身を起こすけれど、ユノと視線ががっちり合った瞬間に息を飲む。
笑いを小さくしたユノの目。
それでも優しく細められた目。
起きた時、最初に見た優しい目を思い出す。
「…なまえも昼寝、一緒にするか?」
優しいユノ。
優しい声。
大好きだけど、私は。
ゆっくり首を振って、ベッドを降りた。
そっか、と呟くユノの声を背中で聞く。
追いすがってこないユノが、私はやっぱり大好きで。
せめてもの挨拶に、おやすみ、と部屋を出た。